建築家のこだわり ~長工祭 アーチ~

第98回長工祭もたくさんのお客様に来場いただき、大いに盛り上がりました。
さて、正門に設置された「アーチ」を覚えていらっしゃいますか?あのアーチは建築学科3年の小林亮太さんの作品になります。朝、アーチの付近を清掃していた小林さんを見かけたので、アーチの制作にかけた思いを聞いていみました。

ーー小林亮太さん、このアーチはどこかアンバランスで、凸凹感があるんだけど、どのようなコンセプトで設計したの?
「はい、まず通路の部分をあえてまっすぐに通れないよう障害物を突き出したようにしました。まっすぐではなく、くねった通路をつくり、ただ通るだけのアーチではなく、障害物をさけて通る不自由さを出してみました。」

ーーなるほど、左右対称じゃないのも何か意図があってのことだね。
「そうですね、あえてアンバランスにしました。シンプルな木組みだけで表現していますが、シンプルなだけではなく、力が湧いてくるような、そんなアーチにしたくて左右非対称のアンバランスからくる今にも動き出すような感じを表現してみました。」

ーーいつ頃から設計を始めたの?
「担任の先生から今年の制作を任されたのは1年前です。1年かけて設計図を完成させました。」(えーーっ、すごい)

ーー苦心したことはどんな点か教えてください。
「下から上までの統一感をどうだすかで結構考えました。あと、釘を使わずに、組み立てるので、施工時の不具合がないよう気をつかいました。」

ーー将来、建築家をめざすの?
「そうですね、今回、自分のデザインや設計が形になることを経験して、とても感慨深かったです。進学予定ですが、建築の勉強を続けていきたいと思っています。」

--将来、すばらしい作品をつくってください。
(下の画像は、小林亮太さんとアーチを組み立てているメイキングの時のものです。)