【土木工学科】3年生が裾花川WR整備に関わる取り組みを安茂里自治協議会総会にて発表しました

【土木工学科】3年生が裾花川WR整備に関わる取り組みを安茂里自治協議会総会にて発表しました

1月10日(水)に安茂里公民館で開かれた令和5年度長野市安茂里地区住民自治協議会総会にて、土木工学科3年生が「課題研究」にて取り組む「建設技術実践プロジェクト」での「裾花川ウォーキングロード整備事業」に関わる活動について発表しました。発表は、本年度担当した生徒5名が50名を超える出席者に向けて報告しました。

現在、「裾花川ウォーキングロード整備事業」をステージとして「建設技術実践プロジェクト」が展開されています。「建設技術実践プロジェクト」は、長野県が提供する建設現場において、地元の高校生が、地元の建設関連企業のもと、測量・設計・工事のプロセスを実際に体験して学ぶ「産・学・官」連携の取り組みです。一連の学びをとおして、地域の暮らしを支える建設産業の魅力と役割や使命について知見を広げ、実践的なキャリア学習の場となっています。長野工業高校の土木工学科は、長野県長野建設事務所、長野県測量設計業協会北信支部、建設コンサルタンツ協会、長野県建設業協会長野支部のご支援・ご指導のもと当プロジェクトに取り組んでいます。「裾花川ウォーキングロード整備事業」については、調査・測量・設計を主に学ぶ「設計班」と建設工事に関わる一連の流れを主に学ぶ「施工班」の2つのグループで担当し、毎年約15名が参加しています。

「裾花川ウォーキングロード」は、上流の長野県庁横から、下流の長野工業高校近くのあやとり橋までの約2.3kmの河川敷にある遊歩道です。本校はプロジェクトを通じて平成28年より参加し、従来からある遊歩道の改良工事をはじめ、遊歩道の延伸にともなう新規ルートの調査および選定(設計)やアクセス用の階段の提案などを学びの場として取り組んでいます。近年は、前年度「設計班」がルート選定した設計に基づいた整備工事を、次年度の「施工班」が実際に施工に関わるという流れで進んでいます。

令和3年度に川の左岸にてあやとり橋まで伸びたウォーキングロードは、令和4年度から右岸を折り返し、あやとり橋から上流に向けての整備が着手されました。本年度で二年目となる右岸の整備は、昨年に選定したルートの工事が「施工班」も参加して進められ、「設計班」はその上流の区間について調査・設計に取り組みました。今回の発表では、昨年度から着手した右岸(安茂里地区側)の事業およびプロジェクトの概要に触れつつ、本年度、彼らが取り組んだ調査・設計および工事の進捗状況について説明しました。

本年度は、昨年度当プロジェクトと担当した先輩が選定したルートの整備工事が実施されました。

「施工班」は工事に関わる一連の段階(現地調査→起工測量→丁張設置→土工→舗装工→検査)を学びました。工事の実施前には地元説明会として地域住民に向けての「事前説明会」を本校にて開催しており、地元の方への説明は今回で二回目となります

地域住民の方を前に説明すると土木分野が取り扱う工事の多くが公共性の高いものであることをあらためて実感します。また、事業・工事をおこなう場合の責任の重さについても再確認するとともに、市民の暮らす環境を改善し、長期にわたり形に残り多くの人が利用し親しまれる施設・構造物をつくることへの使命感とやりがいを感じます。

参観した方からは、対岸で進められてきた整備が安茂里側でも進められることへの感謝とともに、その整備に地元の長野工業高校土木工学科の生徒が携わっていることに感心する意見がありました。また、社会で活躍する技術者を育成する長野工業高校において、即戦力となるような実践的な学習がおこなわれていることを知り、新しい学びの形が専門高校で取り組まれていることを近くにある高校でありながら初めて知り、期待が膨らむとの声がありました。来年度以降の整備についても関心を寄せていただく発表となりました。

発表した生徒達は、大勢の大人の前での発表に緊張した様子でしたが、自分たちが専門高校に入学し三年間学んできた学びを土台とした今回の学習活動について、客観的に評価されたことに自信を深めることが出来た発表体験でした。