【土木工学科】3年生が実践的な学びを産業教育振興会第一支会の事業報告会にて発表しました

【土木工学科】3年生が実践的な学びを産業教育振興会第一支会の事業報告会にて発表しました

12月20日(水)に長野市内のホテルを会場に、令和5年度長野県産業教育振興会第一支会事業報告会が開催されました。そのなかで、専門高校で展開されている実践的な学びとして、授業「課題研究」での取り組みの一例を紹介しました。内容は、裾花川河岸で整備が進められているウォーキングロードの設置工事計画へ参加です。本年度担当した生徒5名が50名を超える出席者に向けて報告しました。

現在、「裾花川ウォーキングロード整備事業」をステージとして「建設技術実践プロジェクト」が展開されています。「建設技術実践プロジェクト」は、長野県が提供する建設現場において、地元の高校生が、地元の建設関連企業のもと、測量・設計・工事のプロセスを実際に体験して学ぶ「産・学・官」連携の取り組みです。一連の学びをとおして、地域の暮らしを支える建設産業の魅力と役割や使命について知見を広げ、実践的なキャリア学習の場となっています。長野工業高校の土木工学科は、長野県長野建設事務所、長野県測量設計業協会北信支部、建設コンサルタンツ協会、長野県建設業協会長野支部のご支援・ご指導のもと当プロジェクトに取り組んでいます。「裾花川ウォーキングロード整備事業」については、調査・測量・設計を主に学ぶ「設計班」と建設工事に関わる一連の流れを主に学ぶ「施工班」の2つのグループが参加しており、今回は「設計班」が発表しました。

「裾花川ウォーキングロード」は、上流の長野県庁横から、下流の長野工業高校近くのあやとり橋までの約2.3kmの河川敷にある遊歩道です。本校はプロジェクトを通じて平成28年より参加し、従来からある遊歩道の改良工事をはじめ、遊歩道の延伸にともなう新規ルートの調査および選定(設計)やアクセス用の階段の提案などを学びの場として取り組んでいます。近年は、前年度「設計班」がルート選定した設計に基づいた整備工事を、次年度の「施工班」が実際に施工に関わるという流れで進んでいます。令和3年度に川の左岸にてあやとり橋まで伸びたウォーキングロードは、令和4年度から右岸を折り返し、あやとり橋から上流に向けての整備が着手されました。本年度で二年目となる右岸の整備は、昨年に選定したルートの工事が「施工班」も参加して進められ、「設計班」はその上流の区間について調査・設計に取り組みました。今回の発表では、事業およびプロジェクトの概要に触れつつ、本年度、彼らが取り組んだ調査・設計について、15分という時間の中で紹介しました。

参観した方からは、地域で実際に市民に使われている施設の計画や整備に、高校生が参加し学んでいることに驚きの声がありつつも、学校の外側の実社会において実際の現場に即した学びがおこなわれていることに感心されていました。また、そのような場で学ぶ技術者の卵である生徒達に期待が寄せられました。

発表した生徒達は、大勢の大人の前での発表に緊張した様子でしたが、自分たちが専門高校に入学し三年間学んできた学びを土台とした今回の学習活動について、客観的に評価されたことに自信を深めることが出来た発表体験でした。