農作物の栽培に関する知識・技術を基礎に、活用方法(食品加工・園芸デザイン・デザインアップル等)も学びます。また、これらをもとに、地域や学校での実践活動を通して、指導力やコミュニケーション能力などを高め、個々の進路実現を図ります。
専門技術をもとに交流活動を運営することで、コミュニケーション能力を高めながら、知識と技術をより確かなものにしていきます。
2年次からフードコース、フラワーコース、フルーツコースの3分野に分かれ、専門的な学習を深めていきます。そのために、1年次には「総合実習」で3つの分野の内容を学習し、興味・関心を持った分野のコースを選択します。各コースでは、フードコースが「食品製造」、フラワーコースが「草花」、フルーツコースが「果樹」を中心に学習をしています。
※履修科目の詳細は、教育課程表をご覧下さい。
ワイン原料ブドウや加工トマトの栽培を通して、加工原料の善し悪しを見分ける力を身につけます。またその原料の特徴を生かした加工技術を学び、食品産業の発展に貢献できる技術者を育成します。
右の写真は、南農で製造している加工品です。
みそ、トマト加工品(トマトジュース、ケチャップ)、果実加工品(ジャム、ジュース)を中心に加工原理と製造技術、食品分析法を学びます。身近な食品が中心になります。
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【トマトジュースの製造】 |
ワインを中心に、醸造食品に関わる微生物の働きや製造技術・食品分析法を学びます。また、市販されていないオリジナル商品の開発に挑戦します。
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【ワイン製造】 |
【学校給食に携わるために】 3年A・Hさん
ジャムやジュース、ケチャップ、味噌などの加工や、ワインブドウの管理やワイン醸造を通して、原材料の良し悪しの判断力や加工技術を学んできました。これらの実習を通して、将来の職業を「学校給食」に関わる職業と決め、4月から他県の専門学校に通います。フードコースでの体験や学びが将来に繋がり良かったと思っています。大変な作業はたくさんありますが、仲間と協力して楽しく学べるコースだと思います。
【パティシエをめざして】 3年M・Sさん
私は高校に入学する前は農業に関わりを持っておらず、一から農業について学びました。1年の時は野菜や果物、花を中心に学び、2年からはフードコースに所属し、加工技術や食品分析を学びました。原材料を栽培・生産し、加工して販売するまでの一連の工程が学べ、とても良い経験となりました。今は、「わさびのレアチーズケーキ」の商品化に向け、試作と課題解決を繰り返しながら商品開発に取り組んでいます。将来はパティシエを目指すため、専門学校に進学します。
〜 オリジナル商品開発プロジェクト 〜
・有明かぼちゃを使用したようかんの製造
・信州サーモンを使用したちくわの製造
・わさびのレアチーズケーキの製造
・かぼちゃを練り込んだ麺類の製造 など
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【試作品発表】 | 有明かぼちゃようかん商品化決定!! |
草花(寄せ植え用鉢・鉢花・切り花など)の基本的な栽培技術を学び、花壇作りや寄せ植え、フラワーアレンジメントとして活用する力や、販売活動や地域における花壇植栽等を通じて実践する力を身に付けます。
草花の繁殖方法と栽培方法を学び、寄せ植え教室の開催・花壇の作成などの実践を通して利用技術を学びます。
写真は、販売活動の様子です。
草花の栽培管理技術等について個人研究のテーマを決めて、研究を深めます。草花栽培技術や草花の利用技術の講座を開催し実践的な課題に取り組みます。
写真は、花の管理・調査の様子です。
【小さな幸せ】 2年O・Mさん
私は幼い時から花に興味があり、本格的な知識を身につけたいと思い、このコースに入りました。コースの授業では、シクラメンの栽培やぺラルゴニウムの栽培、種まきの方法など、たくさんの実習を通して草花栽培の技術を詳しく学ぶことができます。このコースに入ってまず驚いたことは、実習で私たちの栽培した花を学校の周辺に売りに行くのですが、地域の皆さんが喜んで買ってくれて、あっという間に持っていった花が売り切れてしまうことです。「きれいな花だね」などの温かいお客さんの言葉を聞き、生産することの喜びを感じ、農家の皆さんの気持ちを実感することができました。
【フラワーコースで学べること】 2年K・Aさん
フラワーコースでは花の手入れや種まき、花の寄せ植えなど沢山のことを学べます。その中でも私は、私達フラワーコースが育てた花をリヤカーで歩きながら売る販売実習が大好きです。花を買ってくださる地域の方々と交流できたり、ありがとうと感謝されたり、とても楽しい実習です。フラワーコースでは花のこと以外にも人との交流の楽しさも学ぶことができます。フラワーコースで仲間と一緒に楽しく沢山学んでみてはいかがでしょうか。
・品種の違いによるミントティーの研究
・観賞用ミニトマトの肥料による生育の違い
・花粉溶液を使用したズッキーニの生育実験
・トルコギキョウの播種時期と摘心の違いによる影響 など
リンゴやブドウの栽培について、実習や研究を通して基本的な栽培技術を学びます。また、学んだことを生かして地域交流の企画・立案、さらには講師として運営にあたり、指導力やコミュニケーション能力等を身につけます。そして、卒業後は地域の農業の発展や幼児教育に貢献できる人材を養成します。
主にブドウの栽培について学びます。地域交流は、3年生を補助しながら実践を通して、運営方法や参加者のニーズを学びます。そして、3学期にはそれぞれが交流の企画書を作成し、コース内でプレゼンテーションを行い、企画書を完成させます。
写真は、ブドウの品質を調べている様子です。
主にリンゴの栽培について主に学びます。地域交流は、小学生・安曇養護学校あづみ野分教室の生徒・地域の方々を対象にした講座を実施・運営します。そして、グリーン・ツーリズムの実践について学びます。また、各自で研究課題を設定し、卒業研究に取り組みます。
写真は、堀金小学校3年生との交流の様子です。
【保育士をめざして】 3年Y・Fさん
私は将来、保育士になりたいと思い、フルーツコースを選択しました。農業高校で保育士と疑問に思うかもしれませんが、実はそんなことないんですよ。コース学習では、主にブドウやリンゴなどの栽培技術を学びます。そして、学んだことを活用して、地域の方々と交流を行っています。私たちコース生が、実際に講師となってブドウやリンゴの栽培管理について教えます。この交流を通して、コミュニケーション力や指導力を身に付けることができます。農業高校に入学したからといって、必ずしも農業の道に進まなくてはいけないという訳ではありません。私のように、農業以外の仕事に就きたいと考えている人もいます。選択肢は無限です。中学生の皆さん、南農でやりたいことを見つけてみませんか。
【南農で学んだことを生かしたい】 3年T・Sさん
私は将来、農業関係の仕事に就きたいと考えていたので、果樹の栽培について学べるフルーツコースを選択しました。コースの学習を通して、作物を育て、収穫する楽しさや、販売の経験、農業の基本的な知識などを学ぶことができました。高校卒業後、今までの経験や知識を活かして仕事をしたいと考えています。フルーツコースでの栽培の経験は、農業関係の進路に進む上で、とても役に立つと思います。ぜひ、南農で農業について勉強してみてはいかがでしょうか。
・ブドウ‘シャインマスカット’における整房位置の違いが果実品質に及ぼす影響
・ブドウ‘巨峰’の小房化栽培について
・ブドウ‘安芸クイーン’の着色改善技術の確立 など