令和5年(2023年)12月一覧

信州大学人文学部との高大連携哲学演習

 12/3(日)信州大学人文学部(松本キャンパス)にて、長野吉田高校と信州大学人文学部による、高大連携哲学演習を実施しました。

 この企画は今年で5年目であり、年1~2回行っています。
今年は、宮沢賢治の『ビジテリアン大祭』をメインテキスト、ピーター・シンガーの『動物の解放』を補助テキストとしながら、
「いのち」の価値について、高校生と大学生が議論しました。

 本校から3名が参加しました。大学生は1年生から3年生まで、また1名大学院生も加わり、幅広く議論が展開されました。
「動物と人間のいのちの価値はどこで線引きできるんだろう?」
「動物のいのちに重きをおいてベジタリアンやヴィ―ガンを選択するとき、おなじ価値基準をどこまで他者に要求できるだろう?」
普段だったら他者と話せない深い問題まで率直に話せる場となり、
高校生・大学生双方にとって有意義な機会になりました。


2023年12月06日

令和5年度1・2学年探究学習発表会

「吉田一受けたい授業」を実施しました

12/7(木)、12/14(木)に本年度の探究学習発表会が実施されました。
今年度は発表会を「吉田一受けたい授業」と題して2年生がこれまでの探究学習の成果を発表しました。

12/7の前半はグループ発表。2年生と1年生が混じったグループを作り、グループ内での発表を行いました。
後半はインタビュー形式です。1年生は全発表内容から、気になる発表を選択し、その探究学習を行った2年生の元へと向かい、インタビューを行いました。
「どうすれば自分の好きな町を活性化できるか?」「若者が選挙に行く意味」など、社会問題や地域課題を取り上げたものもあれば、
「理想的な体作り」などクラブ活動の延長から発想したもの、「ロングセラー菓子の人気」に関するものなど2年生が扱った「問い」は多岐にわたりました。

はじめは質問することに躊躇していた1年生でしたが、徐々に慣れ、「どうしてこの問を掘り下げたのか」
「今後はどんな風に生かしたいか」等、やり取りは盛り上がりを見せました。

一年間の学習の集大成です              グループ発表の様子


12/14は代表者による発表でした。

1年生代表者からは夏に信毎の派遣記者としてアメリカに渡った体験の発表がありました。
派遣記者プログラムの内容と自身の取材の様子を初々しく綴りました。
2年生の中からは特にフィールドワークや、研究の深さという点で光るもののあった生徒達が発表しました。
伝統芸能のあり方や、日本人の風習に関するもの、日本と海外の教育のあり方の違い、スマホと育児、防災と観光など、幅広いテーマと取り組みの様子の発表がありました。
3年生の代表者は直近で行ってきた中国河北省での留学プログラムに関しての発表でした。
ユニークな語り口も織り交ぜながら「さすが3年生」と感じる発表でした。

終盤では岡根谷実里さん、小林達矢さんという二人の外部講師をオンラインで繋ぎながらの講話をでした。
お二方自身の取り組みの様子を下敷きに、「探究」とはそもそも何なのかということについてお話をいただきました。
岡根谷さんはなんと、現在ヨーロッパを巡っての調査の真っ最中。
当日は滞在先のノルウェー、しかもホームステイ先のご家庭からの中継となり、現地の臨場感たっぷりの講話となりました。


本年度の探究学習はこれでひと段落。1年生はいよいよ来年の自分の「問い」立てに向けて、2年生はここで培った力も使いながら自身の進路実現が始まっていきます。

1・2年生の教室を繋いでのオンライン発表      スライドの様子

2023年12月23日