高大連携哲学演習
10月14日(月)長野県立大学を舞台に高大連携哲学演習を実施しました。
ここ数年、長野吉田高校では、信州大学人文学部の協力を得て、年1~2回の高大連携企画を実施してきました。
今回は参加校が増え、以下のような構成での企画となりました。
・長野吉田高校の教員と高校生
・松本県ケ丘高校の教員と高校生
・信州大学人文学部の教員と学生(哲学芸術論コースの2年生と比較哲学入門ゼミ参加の1年生)
・長野県立大学の教員と学生(授業「公共哲学」参加者)
メインテーマは「古典」。生きる中で抱える悩みや問いについて「古典」を通して考えてみる、というのが今回の趣旨です。
企画前半では、ロイ・ペレット『インド哲学入門』(ミネルヴァ書房)の一部を題材にしながら、信州大学の学生2名により
古代インドにおける「プルシャ・アルタ(人間の生の目的)についての考え方」「ダルマ(法)と解脱の考え方」に関する発表を経て、
生まれた疑問点等についてグループ討議を行いました。
企画の後半は、アリストテレス『ニコマコス倫理学』の一部を題材に、生き方・生の目的を取り上げ、生と徳(アレテー)との
関係性を軸に議論がなされ、前半に取り上げられた古代インドの考え方との比較も交えた議論へと発展しました。
最後は、グループごとこれまでの議論をふまえて、一つの問いを作り上げ、それに対する討議を行いました。
普段交わることのない高校生・学生の交流も行うことができ、非常に意義深い経験となりました。