明治2年(1869)に東京でガラスの膨らみ部分の火屋(ホヤ)が作られ、明治14年(1881)にはバーナーも国内で製造されるようになると、石油ランプの国産化が急速に進み、全国に普及していった。 座敷ランプの他にも壁にかけたり持ち歩きができる「掛けランプ」や、反射板の鏡がついたり、たばこ盆にランプを取り付けた変わった形のものもある。
座敷ランプが作られる前は、菜種油などを使った「無尽灯」(むじんとう)と呼ばれる #照明装置が使われていた。明治30年(1897)頃からは、ガス灯や電灯が広まり、石油ランプは次第に使われなくなった。 豆知識 ― すすで汚れた火屋を昔の子供達は家の手伝いとして磨いていたらしい。
この文章をきっかけに昔のランプに興味を持ってくれたら嬉しいです。
参考文献 日本のあかり博物館(1997)『あかり―国指定重要有形民俗文化財灯火具資料図録