長野県須坂園芸高等学校
明るい学園美しい心
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School of inspired learning

食品科学科

地域産業と地域の風土及び環境にマッチした農業分野に目を向け、新たな食品の特性と加工の原理を理解させるとともに、品質と生産性の向上を目指す技術や技能を持った人材の育成と、食品に関連する微生物の利用に必要な知識と技術を習得させ、農業と地域社会に寄与できる能力と態度を養う。

D 微生物バイオコース

食品・酒類・医薬品・化粧品などのほとんどにバイオテクノロジー(生物工学)技術が利用され、この技術は私達の生活と深くかかわっています。

農業におけるバイテク分野(植物、動物、微生物)の中で、2年次で全員が植物バイテクについて学び、微生物バイテクについては本コースで学んでいきます。

コースでは、食品にかかわる微生物のはたらきについて実験実習を中心に学び、その反応のメカニズムを解明し、さらに自然界から有用な微生物の分離も行います。 またバイオリアクター装置を用いたアルコール発酵や細胞融合によるキノコの品種改良等にも取り組みます。個々の研究では、テーマの発想とその研究手法によってはおもしろい発見ができると期待しています。

E 食品製造コース

長野県の北信地域に位置する須坂市は果樹栽培やエノキ栽培が盛んで食料資源が豊富であり、また昔から「蔵のまち」といわれ、味噌等の発酵食品でも有名な地域です。 これらの農産物や食品材料を対象に食品開発していく上で必要な化学的・工学的な実験研究を行い、農産物の付加価値を高め、いかに有効に食品として利用するかその方法を考えます。

学習内容としては、原料の化学的・生物的特性を知ると共に、構造機能分析のための基礎的実験や食品加工技術の習得を行います。

2年次からはワインの製造や味噌、醤油、酢等の発酵食品の製造や成分分析の学習を行い新食品の開発や経済性について実習を中心に学習します。 3年次には各自研究テーマを設定し研究を行います。

 いちごジャムの加工実習を行いました。   = 食品製造コース =      2016年7月1日

今週の食品科学科は、3年・2年共に「いちごジャム」の加工実習です。午前の3年の実習で80個、午後の2年の実習で80個作りました。
 安曇野から仕入れた県内産イチゴを、先ずは選別。(仕入れたイチゴがすべてジャムに変身出来れば良いのですがねー。) 続いてヘタ取りと洗浄。イチゴの重量を計測したら、完成品の糖度を予想して加える砂糖の量を計算します。先生の「勘」も係数に入れて、電卓をパチパチ。
 その後は蒸気釜に食材を入れて、ひたすら煮詰めていきます。大きな勺で混ぜながら水分を蒸発させます。気長な作業ですが、 人手があるので交代であたります。粘度を腕で感じながら時々糖度計で計測し、計算上では最後になるハズの砂糖を加えて、かき混ぜます。 「だいぶ重い!」が、浸透圧でイチゴから水分が出てきて「ちょっと軽く」なります。最後の糖度計での計測では、想定ドンピシャの糖度になって、 完成です。
 熱っいジャムを手早く瓶に詰めて、ふたを閉めて、完成となりました。殺菌は先生に任せて、今日の実習は終わりです。
 今日の「いちごジャム」は、リンゴジュースや、農業経済科で作った小麦で出来たパンなどと共に、園芸祭などで販売する予定です。 再来週は「あんずジャム」150kgに挑みます。

 コース週間に校外研修へ出かけました   = 食品製造コース =      2016年5月24,26,27日

24日に実習を行った角藤農園は、「長野県ワインブドウ作りのカリスマ」と呼ばれる方が管理している農園で、 高山村にあり、8.5haの広大な農地をもつ県内でも有数ブドウ園です。 この日は、ブドウ栽培の概要についてお話を聞き、摘葉(葉摘み)の実習を行いました。 高山村は、近年ワインブドウの栽培が盛んになっており、本校も「高山村ワインぶどう研究会」に所属し、 一緒に良質なワインブドウ栽培について研究をしています。 地域の先進的な取り組みを知り、体験することで多くのことを勉強することができました。
 26日には、長野県工業技術総合センターの食品技術部門に視察研修に行きました。 このセンターでは食品についての分析や研究を行っており、様々な食品製造機器も導入されています。 この日は、センターの方から味噌についての講義を受けたのち、センターに導入されている機器の見学を行いました。 先進的な研究や食品製造機器を視察することで、今後の課題研究の展望が開けた生徒もいたようです。
 27日には、飯綱町にある株式会社サンクゼールさんへ視察に伺いました。 ワインブドウの管理と醸造を担当されている方から、ブドウ圃場でワインぶどうに関する説明を受けた後、 ワイン醸造の施設の見学をさせていただきました。 午後は、結婚式にも使われているチャペルで、会社の理念や、近年のワイン生産の動向についてのお話を聞きました。 お話の終盤にはサプライズゲストとして、一昨年、本校の食品製造コースを卒業し、 現在サンクゼールでワイン製造の仕事をしているた先輩に登場いただき、後輩たちに熱いエールをいただきました。

 校内のブドウ園では「ぶどうの摘果」。 地味だけどこれが大事 = 食品製造(ワイン用ブドウコース) & 果樹科学コース =    2016年5月25日

第2農場でのリンゴの摘花については、昨日掲載ました。一方、校内のブドウ園では、加工用ブドウと房で頂くブドウの摘花作業を行いました。
 ブドウはツル物なので、樹勢があって放っておくと新芽がどんどん伸び、ブドウの粒もなりたい放題です。このままでは枝葉は暴れ放題、 ブドウ房は数ばかりが多くなって小粒のブドウになってしまいます。リンゴと同じように摘花が大事。
 また、実った際には、ブドウ房は販売し、ワイン加工用は加工してワイン仕込みをもくろんでいます。いかにして糖度をあげるかという研究対象なので、 ブドウ房に対する葉っぱの枚数を考慮して、昨年とは方針を変えた剪定をしています。
 工夫の成果がでて、2月に行われる課題研究発表会において、大きな成果が発表できる事を思い描いて、せっせと剪定に精を出しました。
 ところで、右写真の上2段は加工用ブドウの実習風景なんですが、普通に食べるブドウと樹の形が違うことにお気づきでしょうか。
 一般的に作られているブドウは、「棚仕立て」とか「平棚仕立て」といわれる仕立て方です(右写真の最下段)。本校の加工用ブドウは、 「垣根仕立て」という仕立て方をしています。この仕立ては、世界中のワインブドウ生産では一般的に行われていて、 密植が可能で、かつ、ワイン向けのブドウの質向上につながるといわれています。

(この記事は、 園芸科 (果樹科学コース)のページにも掲載しました。)  

 サンクゼール研修  食品科学科 | 2014年 5月29日


コース週間中の5月29日(木)、食品科学科3年生は株式会社サンクゼールを視察研修しました。 標高600mから670mにある8haの大入農場では、シャルドネのワインブドウの栽培状況やワインブドウの栽培適地等、またサンクゼールワイン醸造施設では、1万リットルのステンレスタンクや230リットルのフレンチオーク材で造られたタルが沢山置かれた場所、ワインを自動で充てんする瓶詰め工程を視察しました。 最後に日本のワインの現状やサンクゼールの取り組みについてお話をお聞きししました。色々な質問に気軽に答えていただきました池田さん、ありがとうございました。

 角藤農園実習  食品科学科 | 2014年 5月27日〜28日


コース週間中の5月27日(火)28日(水)の両日、標高800mにある(株)角藤農園高山村福井原農場で、ワインブドウの栽培管理実習を行いました。 ピノノワールの芽かき作業では、一番勢力の大きい芽を残してあとの芽を欠く作業をしました。また、根粒菌をブドウの接木苗の根に付けた苗と、そうでない苗の比較育苗のための苗を植える実習も行いました。 佐藤農場長様から「ワインブドウ栽培の適地は・・・、高品質のワインとは・・・、生ハムの作り方」などをお聞きし、みゆき豚の生ハムの試食もさせていただきました。

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