国語科田中宏が、ため息が出るほど愛おしい景色を17音に!  今週の一句2020はこちら

Hiroshi's Sighs 今週の一句(基本的に月曜更新)


草原の駝鳥の足の氷柱かなそうげんのだちょうのあしのつららかな(2022.3.14


連綿と氷柱の跡の雪解水れんめんとつららのあとのゆきげみず(2022.3.14

※連綿・・・長く続いてとぎれない様子
※雪解水・・・雪どけ水



固定された一句
裏声のトルバドゥールに秋の雨うらごえのとるばどぅーるにあきのあめ(2021.9.7)

※トルバドゥール・・・吟遊詩人、歌手。9/3の分校での芸術鑑賞では、タブレット純さんの歌声に魅了されました


今週の一句アーカイブス

94.「はい」と言ふ声を限りに卒業す (2022.3.4 )

93.右が師で左が弟子で雪を掻く (2022.2.28 )

92.せつねえと雪また雪の雪おろし (2022.2.21)

91.春節は街染まるてふ赤と黄に (2022.2.15)

90.春の陽に戸隠の原雪洋洋 (2022.2.15 )

89.幾層も青孕みたる雪庇 (2022.2.7)

88.春までは雪が住まひの八地蔵 (2022.2.7)

87.脳髄を雪踏む音につままれる (2022.1.31)

86.ゲレンデヲミラーゴーグルリフレクション (2022.1.17)

85.ゲレンデを牛歩のハの字初々し (2022.1.17)

84.積む雪に厚み増したり戸隠社 (2022.1.12)

83.靴紐の緩び解けし冬の雨 (2022.1.5)

82.冬のバス取り舵いっぱい横切りぬ (2021.12.20)

81.胸中を絞り吐かざる冬の雉子 (2021.12.13)

80.カメムシノ常ニ生死ヲ問ハレツツ (2021.12.6)

79.冬来ぬと桃太郎旗はためきぬ (2021.11.29)

78.摺り足で落ち葉の海を航りゆく (2021.11.22)

77.一面の落ち葉が猫の径作る (2021.11.15)

76.ゆく秋の善光寺なる大香炉 (2021.11.8)

75.圃場より煙立つ見ゆ秋仕舞ひ(2021.11.1)

74.仕舞ひ焼きマシュマロを突き出され(2021.11.1)

73.町並みをおもちゃ箱にす秋夕映え(2021.10.25)

72.薄肌に触れさせもせで一位の実 (2021.10.19)

71.落ち栗の吾を拾へよと太古より (2021.10.11)

70.はざかけの一の字二の字の千枚田 (2021.10.4)

69.月光の醸す窓辺のハオルシア (2021.9.27)

68.それぞれの歩幅楽しも秋散歩 (2021.9.21)

67.裏声のトルバドゥールに秋の雨 (2021.9.7)

66.名を知らず花瓣十四と数ふる秋 (2021.8.23)

65.天龍川の鱗噛み合ふ秋出水 (2021.8.17)

64.路地裏に夏草誘ふ猫の道 (2021.8.10)

63.炎帝を背にしキリンの首迫る (2021.8.2)

62.早暁の夏の戸隠に「島のブルース」 (2021.7.26)

61.鏡池水面揺らめき梅雨明けなむ (2021.7.19)

60.飯縄山の裾野のままの蕎麦の花 (2021.7.12)

59.やわらかに新刊反れる梅雨の書架 (2021.7.5)

58.はりぼての龍の瞳に梅雨の雲 (2021.6.28)

57.山蕗の葉の傾きの整ひぬ (2021.6.21)

56.山の蟻に持たせやりたや朴葉餅 (2021.6.14)

55.戸隠に緑染めぬくホリゾント (2021.6.7)

54.柳絮とは千切れた中也の革裘 (2021.5.31)

53.やまうどをはめばみやまのいわしみず (2021.5.24)

52.山の娘にハリギリの芽を教へらる (2021.5.17)

51.週一度のパン屋の来る春分校 (2021.5.10)

50.九頭龍の食ひし葉広ぐる春の笹 (2021.5.6)

49.口笛で返す初音に返される (2021.4.26)

48.戸隠や貝の化石と春の海 (2021.4.19)

47.朝刊の折り目正すは入学日 (2021.4.12)

46.辰之が振り仰ぎし面に朧月 (2021.4.2)