2023年12月18日(月)、池田建設様会議室で設計コンペが行われました。このコンペは池田建設様と本校建築学科のコラボレーション企画で、3年生の4名が設計した住宅のうち1棟が実際に建築され、モデルハウスとしての内覧を経て、分譲されることになります。
課題研究として取り組んできた4人は自分のアイデアを図面にし、このコンペに備えてきました。すでに設計の段階から新聞でも取り上げられており、コンペ当日にも信濃毎日新聞社と長野経済新聞社の2社がコンペの取材に見えていました。

コンペが始まる前に、4人に緊張しているか聞いてみました。(左写真)
女子はやや緊張気味の感じがしましたが、男子2人は割とリラックスして話をしてくれました。スーツ姿もきまっており、どんなコンペになるか楽しみです。


代表取締役の池田章様よりご挨拶を頂いた後、コンペの審査委員が紹介されました。いよいよコンペ開始です。
(左 池田章様のご挨拶、右 審査員の皆様)

トップバッターは男子のM・K君。(左下)2番手は女子のF・Sさん(右下)

MK君は「屋上にテラスのある平屋の家」を設計しました。FSさんは家族の会話を重視した「会話する家」をコンセプトに設計しました。それぞれのプレゼンの後、審査委員の方から質問が飛んできました。(おおーっ)
Q 子供用のクローゼットがリヴィングにあるのはなぜか?
Q 平屋の屋上にテラスがある発想はいいが、隣が2階建てだと目線は気にならないのか?
Q 近くの公園を生かせるロケーションの強みを強調できないか?
Q 動線からみると一番大事なリビングに行き詰まり感を感じてしまう。天窓で解消している点を強調すべきでは?
(プロは平面図を見ただけで、どんな家になっているのかズバリ見抜いていしまう!

続いて3人目は男子のI・I君(左下)、最終は女子のM・Fさん(右下)でした。

I・I君は「アウトドアな家」をコンセプトに設計しました。M・Fさんは家事や子育てがしやす家をコンセプトに設計しました。ここでも審査員から矢継ぎ早に質問や意見が飛び交います。
Q 部屋に丸窓をつけた理由は何か?
Q アウトドアに特化するならばもっと集中させた方がいい。みんなにウケのいい家はちらかってしまう。
Q カバードポーチにもっと広さを入れてもいいのでは?
Q スタディースペースを持っているのならば、あえて子供部屋をもっと小さくしてもいいのでは?
(さすがにプロの視線は急所を突いてきます。生徒の作品とは言え、実際に建築されるわけですから、甘さは許されません。)

表彰と講評
4人のコンペが終了し、審査員が協議の上、いよいよ発表です。最優秀賞1名、優秀賞1名、社長賞1名、CRESS賞1名の発表がありました。
※審査の間、新聞社の方の取材があり、こうしたコラボ事業についてや授業での取り組みなどを取材されていました。

表彰の後、審査員の皆様より講評をいただきました。印象に残ったことの一つは、設計の段階でどこにどういうものを組み入れるか頭の中に入っていなければいけない、そしてそれは自分の価値とリンクするというものでした。自分の価値とリンクする=設計するときに自分の設計哲学が問われるわけですね。日々の授業においても心に刻んでおきたいと思います。
池田建設の皆さま、審査員の皆様、ありがとうございました。