2022年度より進めてきました池田建設様と建築学科のコラボ事業「高校生が設計した家」の第1棟が完成し、4月27日(土)に竣工式を行いました。竣工式には池田建設様、長工からは清水校長、建築学科の森田先生、そして実際に設計をした池田琴菜さん(現在大学2年生)と同級生の皆さんが列席し、新築の家の前で竣工を祝いました。なお、竣工式には6社のマスコミの取材があり、コラボ事業の経緯などの取材を受けました。マスコミも注目のコラボ事業です。
セレモニーのハイライトはテープカットです。池田建設社長、清水校長、池田琴菜さんの3名でテープカットを行いました。

式中のあいさつで池田琴菜さんは完成した家を見て、設計後から今に至る胸の内を明かしてくれました。
「実際にこの家に住む方が安心して住めるのだろうか。」
「設計中は実際の家の大きさがイメージできなくて、こうして完成した家を見るとスケール感を実感することができました。」
「家が完成するということは本当に多くの方が協力して出来上がるということがよくわかりました。」
「大学で建築を学んでいますが、この経験ほど役にたっているものはありません。」(同級生も異口同音)

竣工式の後、実際に完成した家の中を見学させて頂きました。池田琴菜さんの設計図やイラストなどで事前にイメージはありましたが、実際に完成した家を見ると外観から圧倒されました。案内と説明をしてくれたのはなんと、池田琴菜さんの同級生の松井快さんです。池田建設に入社し、はじめて新築の家の現場監督を任されたとのこと。同級生同士がここでもコラボです。
外観ではおしゃれな玄関のドアと玄関灯が目にとまりました。さりげない玄関灯がなんともおしゃれ。両脇の窓枠もいいですね。玄関の入口はまさに家の顔ですね。続いて中に入るとキッチンが目に入りました。そしてキッチンの横にはスキップフロア!おおっ、これか!設計図だけではわからないスキップフロアには驚き。窓までの奥行き感はまるで遠近法の絵画のよう。家も進化するんだー。(左 玄関 右 スキップフロア)

キッチンや洗面所、トイレ、洗濯乾燥機と1階部分をみて回りながら、ついつい自分の家と比べてしまう私。

スキップフロアの横の階段を上がり、2階へ。2階はベッドルームと多目的な用途を考えた広い一部屋がありました。子ども部屋にするときは間仕切りできるようにドアは2カ所、これは多目的に使える部屋だなと感心しました。

竣工式を終えて
式中のあいさつの中で清水校長は、コラボ事業に対して「学校と産業界が協力し合ってより学びが生きる」とスピーチ。池田琴菜さんの設計の視点に対しては「高校生の目線は幼少期から家の中で生活している目線であり、大人の目線と違う視点をもっている。スキップフロアはまさに大人の発想にはない発想」。そして池田建設様のご協力に対しては「高校生の設計した家を実際に建築するという取り組みは実に勇気のいる事業であり、ここまで実現できたことに学校は深く感謝します」。
式後、池田社長にインタビューするなかで「この事業は確かにリスクのあることだが、高校生の生きた勉強になることでもあり、将来の建築業界を支えてくれる人材の育成につながること。会社としては業界を育てていき、この事業に限らず、地元で必要とされていることはこれからも積極的に手掛けていきたい」とのことでした。
6月には第2棟が完成予定です。どんな家が完成するか今から楽しみですね。また、実況中継したいと思います。