高校生ものづくりコンテスト長野県大会化学分析部門で快挙です!
その日は、鮮やかな朝陽が夏空を彩る積乱雲に静かにゆっくりと溶けていく、そんな何かを予感させるとてもすがすがしい朝でした。
去る7月5日(土)、第25回高校生ものづくりコンテスト長野県大会化学分析部門が本校を会場に開催されました。この大会は、専門学科で基本技術を修得した生徒が、実際にものづくりの技術を競うことにより、日本の誇るものづくりの技術技能を継承する優秀な人材の育成に資することを趣旨として開催されるものです。この大会は今回で25回を迎え、四半世紀にわたり行われてきました。
化学分析部門の競技課題は、「キレート滴定法により試料水のカルシウムおよびマグネシウムの定量を行うことにより、試料水中の各硬度を求め、指定された測定結果報告書を提出する」というものです。水の硬度とは、水に含まれる主なミネラル分である、カルシウム及びマグネシウムの含有量を表したものです。多くの方は「軟水」や「硬水」といいう言葉を聞いたことがあると思います。硬度の低い水は「軟水」といい、硬度の高い水は「硬水」といいます。本校の水道から出る水は軟水です。大会では未知試料が配布され、化学分析を行ってその硬度を求めることが競技課題となります。
今大会には、本校物質化学班に所属する3人の物質化学科3年生の選手が出場しました。今回の県大会では、初めて試料水が2種配布されました。これまでは1種だったのですが、全国大会の競技課題に準じて2種配布されました。制限時間は昨年度と同じ2時間30分なので、定められた時間の中でこれまでの2倍の操作を行わなければなりません。そのため、分析の正確さはもちろんのこと、競技は時間との戦いでもあります。些細なミスも許されない緊張感漂う会場の中で、選手たちはできるだけ真値に近い結果を導き出そうと、本当に真剣な眼差しで取り組んでいました。終盤では前述の通り時間との戦いとなり、見学している生徒・保護者の手に汗握る様子がひしひしと感じられました。
そして大会結果は・・・。
何と本校物質化学班の選手3人が、優勝・準優勝・第3位に輝き、上位を独占するかつてない快挙を成し遂げました!
《大会結果》
優 勝:久保 航太(物質化学科3年)
準優勝:中野 響(物質化学科3年)
第3位:駒村 僚那(物質化学科3年)
上位2位以内に入った久保さんと中野さんは、8月5日(火)・6日(水)に富山県立富山北部高等学校にて開催される北信越大会に進出します。北信越大会においても本校の選手が大活躍してくれることを心から期待しています。