【土木工学科】3年生が裾花川ウォーキングロードの改修工事に取り組みました

土木工学科は近年卒業生の約9割が建設業界へ進路選択をしており、専門分野の基礎を身につけた人材として巣立っています。そのような状況は、今回紹介するような実践的な学びを在学中に取り組めることも関係しています。

土木分野が創り出す構造物や事業はいずれも大規模かつ高額であり、用いる機器や資材も専門的なもので学校では扱えないものばかりです。そのため、実際に使われる事を前提としたものづくりを学ぶ機会は限られていました。そこで、建設業界への就労促進事業の一環として、高校生が自ら計画・立案し、構造物を造りあげることで建設産業の魅力や実践的なものづくりの達成感を得るため、長野県建設部より学びのフィールドとして裾花川ウォーキングロードを提供していただき、地域で活躍する専門企業や技術者から指導を受けながら環境整備工事を教材として実践的な学びをしています。このプロジェクトを 『建設技術実践プロジェクト』といいます。

今回は、本年度の施工班7名が取り組んだ改修工事について、11月の取り組みを紹介します。場所は、長野県庁脇を流れる裾花川の県庁側の岸辺にあるウォーキングロードで、長野保健所の前です。凹凸のあった路面を歩きやすいように平坦かつ拡幅する工事を手がけました。本年度も、長野市内の建設会社創研建設(株)の技術者の方から土木工事を行う際の一連の業務や作業について教えていただきました、

(写真1)コンクリート舗装ずる路面の高さを確認しています

(写真2)川側の路肩に設置するコンクリート壁の型枠を組み立てています

実際に使われている大小さまざまな機材を持ち込んでいただき、現場で行われる実際の作業を体験します。作業の目的はもとより、作業する上での注意点や心がけ、安全対策など、安心安全で良質な構造物を予定通りに予算内で造り上げるために必要な事柄を、実際の作業を通して学びます。

(写真3) 舗装前の地面に採石を敷きならし機械で転圧し強くします。

(写真4)現場の状況や用途に合わせ、様々な機械が使われています。

(写真5) コンクリートの表面を平らにしたあと、ホウキで滑り止めのスジを付けます。

現場で活躍されている技術者の方に指導していただくことで、授業で学ぶ内容がどのように現場で実践されているのか、実感することができました。多くの生徒が来春から地域の建設会社に入職し、地域の社会インフラ整備に従事します。生徒は今回の学習をはじめとして、産・学・官・地域の連携学習を通じにとって、暮らしに身近な社会インフラの整備に携わる土木分野の仕事の役割と責任を学んでいます。

(写真6) 平らに広がったウォーキングロードが完成。