のぞみ部 運営の方針
のぞみ部は、小学部、中学部、高等部の重複学級として位置づき、東長野病院のぞみ病棟に入院している小学部、中学部、高等部の児童生徒が在籍しています。常時医療的なケアが必要な児童生徒が多いので、学校生活は、病院の中で行われており、病院スタッフと連携して教育活動を行っています。日々の学習は、教員が病棟へ訪問して、午前と午後の学習を行っています。
1.指導目標
(1)自分の表出でやりとりしよう。
・自分なりの表出でやりとりをして学習できるように、さまざまな感覚へ働きかける。
(2)人とのかかわりや体験を通して社会経験を増やそう。
・社会経験を増やせるように、学習の中に季節の行事や体験的な要素を取り入れる。
・交流的な学習や学びの場の広がりを保障するために、オンラインを活用する。
2.教育課程
自立活動を主として行っている。年間学習計画をもとに、単元ごとに計画を立てて進めている。授業での支援は、教科や内容に応じて1対1対応、または複数の教員で行う。かかわる教員全員が安心安全な状況作りを心がけ、児童生徒の表出を共有している。
(1)自立活動
@『個別・各部の時間』
・学齢や個々の教育目標に応じて部または個別に学習内容を選定する。
A『お話遊び』
・児童生徒の表出とお気に入りのキャラクターとのやりとりをお話形式で行う。児童生徒のもっている感
覚に働きかけ、表出を引き出すことができるようなお話の展開を工夫する。
B『アート』
・季節や学校行事に合わせてテーマを決めた制作活動をする。さまざまな感覚を感じることができるよう
に、使用する素材や材料、用具を工夫する。制作した作品は病棟廊下や学校に掲示する。
C『のぞみ集会』
・季節や行事に合わせた集会活動を行う。感染症予防による制限や体調により集会に参加できない場合は
病室で同様の内容で行ったり、集団を感じることができるようにオンラインを活用したりする。
D『中高生の時間』
・中学生・高校生の授業時間として水曜日の午後に設定している。同世代の生徒が楽しむ音楽鑑賞やゲー
ムなど余暇につながる活動を主とする。
E『読み聞かせの時間』
・季節や学齢に応じて本を選定する。内容によっては感覚に働きかける工夫を取り入れる。
F『音楽』
・音楽療法に基づき、揺れ・リズム・楽器演奏・鑑賞を取り入れた音楽療法的な学習としてプログラムを
組む。
G『からだの時間』
・児童生徒の状態に応じながらからだの各部位に触れ、からだのつながりを感じることができるようにす
る。BGMを取り入れながら、からだに触られることを通してゆったりとリラックスできる時間にす
る。
H『みんなの時間』(総合)
・若葉会(生徒会活動)や部全体で関わることができる活動を行う。
(2)特別活動
@交流及び共同学習 ※感染症の状況による
・児童生徒の人間関係を広げ、深めていくことができるように年間を通して行う。主に信州大学学生、清
泉大学学生、学校の児童生徒、病棟の入所者のみなさんとの交流を行う。
A行事(部行事・校外学習・修学旅行) ※感染症の状況による
・児童生徒の興味関心を広げ、様々な経験や体験をすることができるように、病棟内での音楽鑑賞や全校
集会、病棟外学習等を行う。個々の児童生徒の体調に応じて、病棟との連携を密にし、安心安全で楽し
い活動になるように計画を進める。
(3)授業時数について
・児童生徒1人に対して午前1回午後1回ずつ1日2回、約30分間授業を行う。その日の体調や処置の
都合によって授業時間を病棟と調整する。
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月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
午前 |
音楽 |
個別・各部の時間 |
お話遊び |
アート |
個別・各部の時間 |
午後 |
のぞみ集会 |
読み聞かせの時間 |
中高生の時間 |
みんなの時間 |
からだの時間 |
3 学習・活動の様子
【一学期】(令和6年度)
〈学習の様子〉
〈4月〉始業式 〈5月〉なかよし集会
たくさんの先生に囲まれて行いました 学校とオンラインでつながり
王様ジャンケンをしました
〈6月〉
修学旅行記念演奏会「さわやかのぞみシンフォニー」 中学部生との交流
ヴァイオリンとピアノの音色が 中学部の友だちと5年ぶりに会いました
病棟に響き渡りました
〈7月〉若葉まつり
小中学部とオンラインでつながり
風船遊びなど楽しみました
【二学期】(令和6年度)
<学習の様子>
<行事の様子>
10月 外気浴
11月 信州大学生との交流
11月 中学部3年生との読書交流会
12月 クリスマス合奏
【三学期】(令和5年度)
書初め(1月) 節分お面作り(2月)
おひな様飾りつけ(3月)
