連載3回目の長工リケジョ・シリーズ、今回は物質化学科2年生の3人に登場をお願いしました。このクラスは女子が多いクラスということで、たくさんのリケジョがいます。さてどんな話が聞けるのか楽しみです。

ーーNさん、Yさん、Rさん、今日はリケジョに登場してくれてありがとう。2年生なので入学当時のことは記憶が薄れているかもしれないけれど、はじめてクラスに入ったときのことを教えてください。
Yさん:思いのほかクラスに女子が多いので安心しました。本当はクラスに一人ぐらいかなと思っていました。
Rさん:そうですね、わたしも女子が多い!と思いました。
Nさん:学校が大きい、校舎が広い!

ーー物質化学科を志望した理由を聞いてもいいですか?
Rさん:わたしは姉がこの科にいたので、迷わず選びました。
Yさん:わたしは将来の夢を実現させたくて、選びました。将来の夢は大学に進学し、そこでもっと化学の勉強を深めて、その後は化粧品の研究や開発にかかわりたいと思っています。(夢に向かってすすめ~👍)
Nさん:う~ん、実は中学の時に元素の名前と周期表を全部覚えたんです(一同 え~!)。それがきっかけで化学が身近に感じられて、物質化学科を第一志望にしました。

~放課後の教室でインタビューをしました。インタビュー中の様子をご覧ください。~

ーー次に専門科目のことを教えてください。1年生のときから今までの授業で印象に残っていることがあれば教えてください。
Yさん:そうですね、1年生の時にやった製造の実習が印象に残っています。廃油から作ったせっけん、固形燃料、銀鏡反応でガラスに銀を付着させてつくった鏡なんかが驚きでした。
ーーへー、ピカピカの鏡ができたんだね。(かがみよかがみ!世界で一番美しいのはだ~れ?)
Nさん:いや、なかなかうまくいかなくて、むずかしいんですよ。
Yさん、Rさん:中和滴定もおもしろかったね。塩基性の溶液に酸性の溶液を滴下して、中和させるんです。
ーーどうやって中和しているのかわかるの?
Yさん:塩基性の溶液にメチルオレンジを加えていくと少しずつ溶液の色が変わっていって、赤オレンジ色になると中和したとわかりますよ。ほかにフェノールフタレイン溶液は透明なのですが、中和すると淡紅色にかわるので、こっちの方が分かりやすかな。

ーー班活動は何かやっているの?
Yさん:私はラグビー班のマネージャーをやっています。入班の動機はラグビー班の班活紹介がおもしろかったということと、私自身がラグビーのことを何も知らなかったのでやってみたいと思ったからです。班員の人はほんとうにおもしろいですね。

ーー続いて実習中の様子を取材しました。2年生の実習は班ごとに分かれて実習内容も変わってきます。この日はYさんとRさんはパソコン実習、Nさんは酢酸エチルの製造実習でした。実習中だったのでインタビューはしませんでした。3人が真剣に取り組んでいる様子をご覧ください。

ーーYさんとRさん:エクセルを使ったデータ処理の基本を実習で学んでいます。化学分野といえどもデータの処理にはコンピュータが欠かせません。そのためにデータ分析の基本を身につけるわけですね。

ーーNさんは酢酸エチルの製造をおこなう実習中でした。担当の先生に実習の内容を聞きました。
有機化合物のうち、香料化合物といわれるものがあり、分子構造の違いによってにおいが異なるということです。酢酸エチルは「フルーティ、果実臭」と表現されるにおいということです。エタノールと氷酢酸を加え、その後、濃硫酸を少しずつ加えてます。この時間は湯浴加熱をしているところです。約1時間ほどするとフラスコ内に酢酸エチルができるので、それを取り出します。(そういえばなんとなくいいにおいがするなあ)

ーー最後に中学生にむけて長工のアピールをお願いします。
Yさん:資格をたくさん取ることができるのが魅力です。私は化学分析技能士の資格を取りたいと思っていますが、それ以外にも仕事で役立つ資格をとることができるので自分のキャリアを高めることができますね。
Hさん:長工は男子が多いけど、女子も活躍できる場がたくさんありますよ。
Nさん:校則は少なくていい雰囲気ですね。一応、おしゃれにも気をつかってます(笑)。

長工リケジョシリーズ第3回目はいかがでしたか。2年生という時期は高校生活の中でも一番活動がしやすい時期です。一方で専門科目の授業も次第に高度になり、普通科目の授業も幅が広がってすべてがワンランク上の内容になっています。そんな学校生活の中で彼女たちにインタビューをして感じたことは、とても前向きに学校生活を送っているなという感想でした。3人の明るい笑顔にふれながらとても楽しいインタビューができました。ありがとう。
猛暑が続くこの頃ですが、みなさんどうぞご自愛ください。それでは次回をお楽しみに!