○ 教室に電子黒板が設置されました(ICT教育環境の整備)


 6月末から日本列島上空に梅雨前線が停滞し、各地で大雨が続いています。
 本校の所在する南信州地域でも飯田市や周辺の村で土砂災害が発生し、尊い人命が失われたり、山間の集落が孤立したりといった深刻な影響が出ているところです。
 今回の令和2年7月豪雨で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 今日現在、生徒の皆さんはじめ本校関係者には被災した方はありませんが、この大雨の影響は甚大で、気象警報や災害警戒情報が頻繁に出される日々が続き、生徒の皆さんの通学時の安全への配慮とJR飯田線の運転見合わせ等により本校では7月に入り6日間の休校措置をとりました。その間、学校からは安否確認も含め日々連絡をさせていただきましたが、安全第一に落ち着いて行動し家庭での生活と学習に取り組んでくれた生徒の皆さんに感謝します。

 さて、長野県教育委員会の進める県立高校のICT教育環境整備事業により、このたび授業教室に電子黒板が設置されました。生徒の皆さんが授業で使用するためのタブレット端末も42台配備されます。事業最終年度の対象校で近隣他校より少し遅れましたが、これで本校でもICT教育を本格的に開始することができる環境が整いました。さらに、今夏は、教育活動のための校内のWi-Fi環境も整備されることになっています。
 4月以来、新型コロナウイルス感染防止のために全国的に長期間の休校等が続きました。そんな中、通学不能時の家庭学習を支援する手段として注目されたのがICT機器や技術を活用したオンライン授業でした。本校でも先生方は私財も活用してさまざまな研究や試行を重ねましたが、これまで環境が未整備であったがために校内でのICT教育の経験すらない生徒の皆さんと、何をどう結んで何ができるのか、皆さんにとって最善の手段は何か、模索する日々が続いていました。
 教育には、対面で、集団でなされることでしか得られない経験や成果もあります。学校教育のすべてをICTにより遠隔通信に置き換えることができるわけではありません。ただし、感染症集団発生時も然り、自然災害発生時も然り、生徒の皆さんが望んでも登校できない時に「学びを止めない」ための一助としての手段とノウハウは、本校としても備えておかなければなりません。今回の環境整備をその第一歩としたいところです。

 言うまでもありませんが、本来、学校におけるICT環境の整備は、各教室で毎日積み重ねられる通常の教育活動の改善と充実に資するためのものです。早速、電子黒板を使った授業が始まっています。研究熱心な先生方がいることが本校の誇りです。
 私たち教職員も、そして生徒の皆さんも、全員が機器を使いこなすスキルを身につけなければ宝の持ち腐れです。ましてや、非常時になど役に立つはずがありません。
 まずは、皆で平常時のICT機器の有効活用を研究し、充実させていきましょう。



(電子黒板を利用した1年生「地理」の授業 7/15)




令和2年度(2020年度) 第4回  令和2年7月16日(木) 曇り


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