長野県須坂園芸高等学校
明るい学園美しい心
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School of inspired learning

 農業高校特有の学校行事「収穫祝」。学校によっては「収穫祭」と呼ぶところもあります。

大地の恵みに感謝し、この一年無事に実習ができ、たくさんの農産物が収穫できたことを喜びあいます。そして、植物・動物の「命」をいただき、生命の尊さを感じます。 農業高校で学ぶ生徒、職員にとって、人間教育に通じるもっとも大切な行事です。

  今日はこんな一日


本校のトチノキ・カエデなど木々も色鮮やかに紅葉した11月9日(金)に本校体育館で、収穫祝が行われました。

22名のご来賓をお迎えし、式典では、学校長あいさつと農場主任の農場報告がありました。農場報告では、農作物への感謝、食の大切さを考える行事である収穫祝の持つ意味と、生徒の日ごろの努力の積み重ねによる農場の成果報告がありました。 続いて、村石同窓会長、中牧PTA会長よりご来賓を代表してご祝辞をいただきました。また、学校農業クラブ各種発表で活躍した生徒への賞状授与を行いました。

生徒発表では全国大会で活躍した作物クラブ、平板測量の運営を先導した実行員会の皆さん、そして長野電鉄と協定を結び、駅の緑化計画に参加している造園クラブによる発表がありました。

その後は、保護者の皆さまへの販売実習や教室で赤飯・豚汁・リンゴを味わい、大地の恵みに感謝しました。

 早朝からの準備



早朝5時、多くの農場職員が食品加工室に集う。夜空に白い雲を描く蒸気の広がりで収穫祝が始まった。 昨日まで食品製造コースの生徒を中心に赤飯の仕込み、材料の準備を行ってきた。農業経済科で栽培したコメ、園芸科で収穫したハクサイをはじめとする野菜。 みんなどれもとれたてで新鮮な材料だ。蒸気がまを使い、赤飯を蒸す。また豚汁の材料を煮る。味噌のいい香りがしてくる。 もちろんこの味噌も食品科学科の実習で製造した、おいしい味噌だ。

 式典での農場主任からの農場報告


中略・・・本日の収穫祝は農作物への感謝、食の大切さを考える行事です。全国の多くの農業高校で行われ、収穫祭ともいわれています。農作物の栽培は、人の手をかけることによって品質の良いものが出来上がります。 1年生は農業の基礎科目を、2・3年生は各学科コースで、それぞれの目標を定めて授業や課外活動に取り組みました。地産地消、食育、食の安全、環境教育などを実践的に学んできました。

この1年間を振り返ってみたいと思います。1年生は、高校へ入学してコース導入の基礎科目を学習してきました。圃場では、エダマメ・ハクサイの栽培を行い、今週も収穫したハクサイを笑顔で家に持ち帰る姿がありました。 ・・・中略・・・種まきから生産・販売まで行い、地元で採れた作物を地元で消費する形で、地産地消を念頭に置いた学びの姿がありました。

2・3年生は各学科、コースの学習で食の安全・安心に向けて、農場生産物の農薬使用の抑制、バイオテクノロジー技術、衛生管理、農産加工品の品質の向上と「コメ」「麦」など国産の消費拡大に向けた研究、などに取り組んできました。 皆さんは、それぞれ、野菜、果樹、花、米、小麦の栽培、校内庭園の管理を通して、この地域の気候に適した作物・植物を栽培し管理しています。伝統的な品種を育てて、技術を継承し、特徴的な農業文化を学び、環境保全にも役立っています。 自信を持っていただきたいと思います。・・・中略・・・

昨年から本校では、全学年で学期ごとにキャリアウィークの期間を設けています。3年生は、5月のキャリアウィーク期間に、各コースで企業などでの就業体験実習に取り組みました。 7月・8月には2年生を中心として69名が企業・先進農家実習などでの就業体験実習に参加しました。参加した生徒のアンケート結果から出された意見を紹介します。 「働くということは、精神面でも体力面でも強くないといけないと感じた。また、自分で考えて行動することも必要だと感じた。」、「自分のミスが自分だけの責任でなく、お客さんの迷惑になり、会社の責任になる、ということがわかった。」 そして、社会へ出て働くために必要と感じたことについては、多くの皆さんが「コミュニケーション能力」「あいさつ」「礼儀作法」「忍耐力」「積極性」「体力」の大切さを上げています。この体験を通して、職業人として必要な勤労の大切さ、職業選択の機会を得た思いがよく伝わってきました。

本校では、開かれた学校作りを進めています。地域の住民を対象として、須坂市と共に本校が主催している須坂市民農業大学校「園芸塾」を開講し、今年で4年目になります。日本の経済成長を支えてきた世代の方々8名に受講していただき、主に野菜科学コース2年生の生徒と「野菜づくりの基礎」を一緒になって学び、汗を流していただいています。 その学ぶ姿、姿勢、野菜つくりを楽しみ、人生を楽しむ姿が生徒の学習のお手本となっています。

今年は、第63回日本学校農業クラブ全国大会が10月23日~25日に長野県各地で開催されました。全校生徒が一致協力して、成し遂げた今年の平板測量競技会の運営は記憶に新しく、テントの設営・撤去、各競技場担当生徒の準備、競技運営にあたった補助生徒、会場の清掃美化、警備など皆さんの一生懸命な姿がありました。 本当によくやっていただいたと思います。・・・中略・・・全国大会の参加者へは、お土産として果樹科学コースの生徒が育てたシールリンゴと食品科学科の生徒が作ったアンズジャムを配布し、心のこもったお土産を喜んでいただくことができました。

本日の収穫祝では、赤飯、漬物、リンゴ、豚汁が用意されています。もち米、リンゴ、ダイコン、ハクサイ、長ネギ、ニンジンは生徒が栽培しました。今年の農作業が無事終わったことに感謝し、また来年の豊作を祈念してよく味わっていただきたいと思います。 壇上の美しいフラワーアレンジは、スラワーデザンコースの生徒作品です。阿部長野県知事から感謝状をいただいた長野県庁舎南側庭園の実習作品や全国学生アイデアコンペでは2年連続の高校生日本一となる日本造園学会高校生作品奨励賞受賞など、造園科の生徒にとって大きな励みとなりました。 日ごろの努力の積み重ねにより今年も多くの成果が出た1年となりました。式典後の生徒発表会では、学校農業クラブで全国大会へ出場した農業経済科のプロジェクト発表をはじめとする生徒代表による今年の学習成果の発表があります。今年から生徒の多くが利用している長野電鉄と本校との協定もスタートしました。 今月の23日には、節目となる本校創立100周年記念式典があります。来年から、平成27年度開校の須坂新校に向けて、ガラス温室の移転工事、工業科棟の建設工事が始まります。

新しい時代を切り開く力をつけるため、1人ひとり目標を持って、農業の専門コースでの学習の準備を進めていきましょう。

 生徒発表


農業クラブ全国大会プロジェクト発表 題目:水稲多収プロジェクト~日本最多収量達成と多収技術普及への道~

 代表 岡部 冴映(3年4組)他9名

農業クラブ全国大会平板測量競技会報告

 代表 大平 真由(3年4組)他2名

本校と長野電鉄との協定」による今年度の取り組み 

 代表 根岸 雅実(3年3組)他2名


 保護者向けの販売実習


今年の収穫祝には100名余の多くの保護者の方が参加して下さいました。式典や生徒発表会の後、情報会計コース、野菜科学コースによる販売実習は大盛況でした。 パンの販売では、本校産小麦を原料とした「ラスク」も初作として販売させていただきました。定番の「シュガー味」に加え、「メロン風味」「チョコ風味」「信州味噌ラスク」の4種類です。 味や食感などは、今後改善していく必要がありますが、高校生がアイデアをしぼって、企業と連携して商品を開発することができました。 地域の耕作放棄地の解消・地産地消が最終的な私たちの目標です。そのためには、商品を有利に販売していくことが必要です。 今後もおいしく、安全・安心な小麦生産、そして商品の開発を目指して活動していきます!

 大地の恵みに感謝し、「命」をいただく

















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