2016年度(平成28年度) 理数科 課題研究

研究生徒 理数科2年39名(男子27名、女子12名)
研究班数 8班

<研究テーマと内容>概要

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数学班@ ロジスティック写像による疑似乱数生成と評価

ロジスティック写像を紹介してもらい、調べたところ、ロジスティック写像のもつ簡単な式であるにもかかわらず、初期値を少し変えるだけで変化の挙動が大きく不規則な変化をす る性質に興味を持った。
また、ゲームなどでは疑似乱数がよく使われている。そこで、疑似乱数を、ロジスティック写像を用いて生成できるのではないかと思いこの研究を始めた。
生物班@ バイオログを用いた土壌細菌とミミズの腸内細菌の比較

昨年、伊那北高校の課題研究発表会でミミズの腸内細菌と土壌細菌の遺伝子の比較についての研究発表を聞いた。また、ミミズに関する 様々な本を読み、ミミズの種類の多さや土壌に及ぼす影響について興味を持った。
そして、土壌に対してミミズの腸内細菌は影響を受けるのか、ということに着目して調べてみようと思い立ち、今回の研究を行うことにした。
数学班A 友愛数の性質

数学の世界に多く存在している未解決問題の一つについて研究しようと考え、いまだに発見されていない三個組の社交数に取り組むことにした。しかし、社交数の研究はかなり高度である。そこで前段階として友愛数の性質について考えることが手がかりになるのではないかと思い、この研究を始めた。
化学班@ 過冷却現象についての研究

1年時、文化祭で過冷却の凍結現象についてクラスで取り組んだ。水道水にコーラを注ぎ、一定時間冷却して過冷却状態になった過冷却水をパットの中に注ぐと、一瞬の内に凍結してシャーベット状の氷がみるみると上に積み上がった。
化学を学習していく中で、過冷却現象のメカニズムや過冷却が解消した時、生成する氷の結晶の形・大きさ・結晶の速度など、過冷却について解明してみたいという好奇心と過冷却現象を追求していくことによってこの現象を生活の場で何か活用できないかという興味・関心があり本研究を始めた。
物理班@ コアンダ効果の発生と影響

流体学に興味を持ち、身近な現象を調べたところコアンダ効果という現象を知った。この現象は一般にあまり知られておらず、どのようなものか興味を持ったので研究に取り組むことにした。
生物班A ケナフの設置による教室内環境への影響

平成27年度伊那北高校理数科の課題研究では、ケナフを教室内に置くことにより、ケナフを置かない教室に比べ、CO2濃度の平均値が低い週または月があった、という結果が得られている。ケナフは他の植物に比べ、光合成が速い。ケナフの光合成速度に着目し、ケナフを教室内に置くことによる教室内のCO2濃度・室温・湿度の値から先輩方の研究よりもさらに具体的な考察および結論を導くことを試みた。
物理班A 虹に関する研究

虹ビーズ内での光の進み方について、光が水滴内と同じ進み方をすると仮説を立てて実験を行った。その結果、仮説通り、光は水滴内と虹ビーズ内では同じ進み方をすることが分かった。そしてこの結果をもとに図を作成し虹が浮き上がってみえる仕組みを考察した。また、虹の内側が明るくなるのは何によるものなのかを調べるために実験を行った。その結果、虹ビーズで屈折した様々な波長の光が混ざって白色光として見えることがわかった。
化学班A 非水溶媒中におけるルミノールの発光挙動

蛍の発光などによる化学発光の中でも、犯罪捜査に使われるルミノール反応に興味を持った。ルミノール反応は水中と有機溶媒中では発光の挙動が異なるので、それについて調べた。その結果、有機溶媒中では溶媒の性質や塩基の種類や量によって発光強度が大きく変化することが分かった。また、溶液中のブレンステッド酸の存在はルミノール反応の一つの過程を阻害してしまうため、酸化剤の共存が必要で発光時間も短くすることがわかった。