長野県若槻養護学校
Nagano Wakatsuki Special Education School
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校長室より
若槻養護学校校長の大石卓司と申します。2年目になりました。よろしくお願いいたします。
4月5日の始業式では、学校教育目標「わたしらしく あゆもう」にかかわって、児童生徒に以下のようなお話をしました。
・「わたしらしさ」は、とくいなこと、すきなこと、やってみたいことに表れています
し、これらに取り組むことは、エネルギーの源です。
・自分の中でやってみたいことはもちろん、クラスや部の友達や先生とやってみたいこと
も、一人ひとり考えてみてください。
・また、自分のペースが大事です。がんばりすぎると、エネルギーがなくなってしまうの
で、ちょっと休んでエネルギーをためるなど、自分のペースで取り組むことが、今も将
来も大事な力です。
・そして、日々の中で感じる「うれしいこと」「こまっていること」、それから「なや
み」も、大切な私らしさなので、自分の中で大事にしてほしいと思います。
・自分の中で大事にするだけでなく、共に生活する者として、私たちも共有したい、そこ
で、自分なりの方法で、伝えられる分だけ、先生やお家の人に伝えてほしい、私たち
も、一緒に喜んだり、考えたりしたいと思います。
・伝え方は、お話しでもいいし、ジェスチャーでもいいし、書いて伝えてもいいし、パソ
コンやタブレットをつかってもいいです。
・自分のペースで、一歩ずつ、どの一歩も大事な一歩です。素敵な一学期にしましょう。
このようなお話をしました。子どもたちは、とてもよく聞いてくれました。
続いては、「わたしらしく あゆむ」児童生徒を支えるために、今年度、全教職員で大事にしていることです。
一つ目は、安心できる学校生活づくり・授業づくりです。
まずは、子どもたちが、安心して学校に登校することが大事ですので、生活面においても学習面においても、苦手なことへの適切な配慮を行っていきたいと思います。
また、児童生徒が生活面や学習面で、自信をもって取り組むためにも、子どもにとって、できたと満足感を得られるような状況づくりというものを大事にしたいと考えています。
生活面や学習面で、今ある力を積極的に活用することで、児童生徒が自信を高めていけるような工夫をしていきたいと思っています。
二つ目は、困ったことを困ったと言える関係づくりです。
児童生徒の思いを代弁する、思いに共感する、私たち自身も失敗する姿を見せる、過去の失敗談を話すなどして、お互いの人間性を感じつつ、困ったことを困ったと言える関係をつくっていきたいと思います。
困ったことを困ったと言って身近な人に助けを求めることは、今だけでなく、将来においても大事なスキルだと思います。
また、困ったことを困ったと言えるには、日々の関係づくりがベースとして大事だと思いますので、共に遊んだり、共に考えたり、共に活動することを普段から心がけたいと思っています。
三つめは、「前に進みたいけど、思うように進まない」「やりたいけどできない」という心の中の葛藤状態を理解することです。
葛藤状態は、「困ったこと・悪いこと」でなく、「必要なこと・大事なこと」だという捉えをしていきたいと考えています。
子どもたちが葛藤状態にあり、なかなか動き出せないときには、このように捉えることによって、私たちは、焦ったり不安になったりする気持ちでなく、子どもを待つスタンスへでかかわっていくことができると思います。
最後は、児童生徒の一歩を支える私たちの姿勢です。
できなかったことやうまくいかなかったこと」でなく、「少しでもできたことややろうとしたこと」に目を向けることが大切だと思いますし、自らやろうとした姿を私たちが認めていくことで、子どもたちは、エネルギーを蓄積できると考えています。
今年度も、保護者の皆さま、地域の皆様とともに、「わたしらしくあゆむ」児童生徒をしっかりと支えてきたいと思います。
令和6年4月
若槻養護学校長 大石 卓司