外部講師によるSSH連携講座の報告


■ 数学の連携授業「あなたの頭に発想の泉を掘り起こせ」が行われました、詳細は以下のとおりです。

講 師 東海大学教育開発研究所教授 秋山 仁 先生
テーマ 「あなたの頭に発想の泉を掘り起こせ」
場 所 長野県諏訪清陵高等学校 理科1番教室
期 日 8月29日(金) 13:05〜15:25(4・5限)
参加者 2学年SSH2講座選択者(23名)、本校教員・外部からの聴講者30名余、計50余名
概 要

1.定理作りの実況中継
(1)Wrapping problem
 立方体を包みたい。最小面積で包みたい。どのくらいの紙で包めるだろうか?
(2)Kakeya's needle problem
 単位長さの針を一回転させて、通過する面積を最小にしたい。円とか三角形とかサイクロイド(最速降下線)とか。
(3)Fermat's Last Theorem
 not exist x, y, z ∈N s.t. x^n+y^n=z^n(n≧3)。
(4)Double Packable Solids
(5)変身立体
 「ひし形12面体の体積を求めよ。」小学生にわかるように説明するには、有限個の図形に形を変えて見せればよい。
(6)展開図問題
 正多角形で多面体をくるむ。面積一定の紙で(形はなんでもいい)包める立体の中で体積が最大のものは何か。

2.日常の中の数学
・金融機関のキャッシュコーナー
・3つの大きな球の共通部分として地球上の位置が確定できるGPS
・天気予報
・CTスキャン
・視聴率・国政調査
・マンホールのふたはなぜ丸い?
・ロータリーエンジンにルーローの三角形
・ヒトゲノムは4つの塩基の組み合わせ
・音楽と数学の話
・CDは1と0で全ての音を作る。釘などで傷をつけても元の音を復元(符号理論)してくれる。

講師のお話から  数学は問題を解くだけでなく、「問題を作る」部分にもおもしろさがある。日常の中に沢山の数学が転がっているから、自分で何か問題を作り、自分で作った問題を解く事に時間を費やしてもおもしろい。
生徒の様子  秋山先生の講義に釘付けになっていた。休憩時間には様々な教具を自分で触り、考えている様子も見られた。「教科書や参考書にある問題を解く事だけが数学ではない」「日常の中で疑問に思った問題を解いてみようと考えることもまた数学」と、数学が生徒達にとって非常に身近なものになった様子だった。中には、「自分でもどんな所に数学が隠れているのか調べてみたい」と感じた生徒もいた。
 

■ 秋山仁先生の講義風景

様々な教具を用いて講義をされる秋山先生 ルーローの三角形を用いてロータリーエンジンの説明
様々な教具 熱心に講義を聞く生徒
休み時間、生徒は教具を触ってみる
終了後、サインを書いていただく生徒 秋山先生のアコーディオン演奏

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