ケア室へようこそ       

【 はじめに 】 

これまで「医療的ケアを必要とする児童生徒が在籍する養護学校に看護師を」と長い間望まれてきました。平成15・16年度に県のモデル事業の対象となり、訪問看護ステーションより看護師の派遣を受けることができるようになりました。しかし時間の制限(一人につき一日1時間)があり、また学校職員ではないため、校外学習や宿泊行事には引率ができませんでした。

そこで制度をよりよいものにしようと、平成17年度より医療的ケアを必要とする児童・生徒の在籍する養護学校に学校職員として看護師を常時配置することで、重度の障害があり痰の吸引などの医療的ケアを必要とする児童生徒が、安全にかつ安心して学習できるようになりました。また、看護師の指導の元、専門の研修を修了した教員は担当児童の医療的ケアを規定の範囲で行うことができるようになりました。 

  【 看護師の業務 】

  (1)医療的ケアを必要とする児童生徒に対する次の医療的ケア
   @吸引(口腔内・鼻腔内・気管内)
   A経管栄養(鼻腔管留置による注入、留置以外の注入、胃瘻部、腸瘻部からの
    注入)

   B導尿(導尿、自己導尿の自立に向けての指導・管理)
   C酸素吸入(酸素ボンベの交換、吸入器具の装着)
   D薬液の注入

(2)教員が行う医療的ケア(下記@〜C)の研修・指導(ステップ3に対する指導)

     @咽頭より手前で口の中まで上がってきた痰や、たまっている唾液の吸引。
   A鼻腔管留置による注入
    看護師が栄養管が正確に胃の中に挿入されていることを確認した後実施。
   B
胃瘻部、腸瘻部からの注入
    看護師が
胃瘻、腸瘻の状態に問題がないこと、かつ栄養管が正確に胃の中に
    挿入されていることを確認した後実施。

   C自己導尿の際、看護師や本人がカテーテルの挿入を行う場合の尿器や姿勢の
    保持等の補助。

(3)医療的ケアの必要な児童生徒に係る介助
(4)そのほか医療的ケアの実施に関する必要な事項
   (校内委員会と連携して・主治医との連絡等)







【 教員による医療的ケアについて 】      《ケア室の様子》

担当教員も保護者の方の同意の下、専門の研修を受けた教員が、主治医・看護師・保護者の方より実施についてチェックを受けた後、以下の医療的ケアの補助ができます。
@咽頭より手前で口の中まで上がってきた痰や、たまっている唾液の吸引。

A鼻腔管留置による注入看護師が栄養管が正確に胃の中に挿入されていることを確認した後実施します。
B胃瘻部、腸瘻部からの注入
看護師が胃瘻、腸瘻の状態に問題がないこと、かつ栄養管が正確に胃の中に挿入されていることを確認した後実施します。
C自己導尿の際、看護師や本人がカテーテルの挿入を行う場合の尿器や姿勢の保持等の補助

         

   リラックスタイムはベッドで             水道付近の様子
 

 本校でも注入、吸引の必要な児童が登校し、元気に学校生活を送っています。お友達との関わりを楽しむ子、音楽を心地よく楽しむ子、自分のみつけた遊びを楽しむ子、それぞれが学校で過ごすことによって得られる楽しみを感じています。看護師がいつも校内にいることで、より多くの児童・生徒の登校が可能となりました。安全で安心できる環境で、楽しいそして心地よい刺激のある生活を多くの児童・生徒のみなさんに送ってほしいと願っています。