長野県下伊那農業高等学校果樹班 本文へジャンプ
班活動紹介

 私たちはリンゴナシブドウなどの果樹を育てています。
は暑くてたいへんですが自分達で育てる事の喜びを感じることができます。
みんな明るく楽しく愉快に実習をこなします♪
収穫の時期には収穫したおいしい果樹をたくさん食べられます(≧∀≦)♪♪

           そんな楽しい果樹班に入班してみませんか??
      クラブ活動の紹介です。みんなで集まって運動したり創作したり楽しいよ。
∽クラブ紹介 班員加入数(平成26年度)∽

平成26年3月 3年生活動開始
学年
1年生 0
2年生
3年生 10 16

(参考:平成25年度 班員加入数)
学年
1年生 0 0 0
2年生
3年生
平成25年度主な活動報告

 5月〜 ガラス室内の整備 カンキツ苗木の植え付け及び管理
 7月 長野県総合教育センターにて果樹組織の電子顕微鏡観察
 8月〜12月 長野県産業教育振興会研究助成金を受けての果実加工
 5月〜12月 長野県学校科学教育奨励基金からの研究助成金を受けてのブドウ研究
 4月〜11月 長野県農業担い手育成基金からの研究助成金を受けてのリンゴ研究
11月 長野県産業教育振興会主催の論文入選・表彰式参加 入選及び佳作
11月 日本学校農業クラブ連盟級位検定 FFJ特級2名合格
11月 第59回稲丘祭 園芸クリエイト科学科展での展示発表
 1月 飯伊青年農業者活動成果発表会 参考発表
12月〜1月 有望果樹苗木の植え付け

平成25年 7月24日
長野県総合教育センターでの電子顕微鏡観察
 ブドウが花器、リンゴが粗花粉及び白もんぱ病罹病組織、ナシが根、モモが葉でした。基本的には「課題研究」で扱っている果樹に関係する組織の観察を実施してきました。事前に各種組織を郵送し、観察可能かどうか、センターの先生に見て頂きました。当日は、圃場より採取した組織のほとんどを午前中に準備し持参しました。
 当日は県総合教育センターでは開会行事の後、各種果樹組織の準備を経て、実際に電子顕微鏡を操作しながらの観察を実施しました。倍率をかえるなど観察を実施しましたが、普段向学心の高い生徒にとっては良い刺激になりました。今回は蒸着作業の有無による低真空法による低倍率と、高倍率の両方の手法を用いて、低倍率及び高倍率による電子顕微鏡観察であり、鮮明に観察ができました。

リンゴ粗花粉 1000倍

果樹組織を台座にのせる方法についての説明

専門の先生の指導を受けながらの観察が開始

ナシ組織の観察

各自得られた画像を持ち記念撮影
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平成26年 1月16日
飯伊青年農業者活動成果発表会 果樹班の参考発表
「老朽化果樹園の再生 〜栽培技術の工夫にて高品質果樹生産をめざす〜」
 平成25年度「飯伊青年農業者活動成果発表会」は本校と地元下伊那農業改良普及センターとの連携事業の一つです。今年度は1月16日(木)、飯田消費生活センターにて開催されました。例年参考発表として協力していますが、今年度は、アグリサービス科3年生のアグリ研究班と、園芸クリエイト科果樹専攻3年生で構成された果樹班が代表として参考発表を行いました。
 当日は、農業関係の団体の代表者らが集まり熱心な発表会が開催されました。果樹班は各部門取り組んだ「課題研究」の成果を9分余りでまとめ発表しました。題目は、「老朽化果樹園の再生〜栽培技術の工夫にて高品質果樹生産をめざす〜」です。プレゼンテーション操作が4名、発表者5名の9名全員で取り組みました。時間の関係で充分な発表ではなかったかもしれませんが、限られた時間内成果の一部を発表することができました。生産学科である園芸クリエイト科の生徒らが発表するのは何年ぶりかわからない久しぶりの発表となりました。発表終了後、質疑応答もありました。半日充実した発表会となり、ました。1時から始まり、終わったのが5時でした。終了後近くで簡単な夕食をとり反省会を行い充実した1年間を振り返りました。
 
研究概要を紹介する発表者

専業農家の生徒が回答

プレゼンテーション最初の画像

「飯伊青年農業者活動成果発表会」
発表に聞き入る

「飯伊青年農業者活動成果発表会」での発表を終えて 参加生徒記念撮影

近くのラーメン店で1年間の反省

近くのラーメン店で1年間の反省
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平成25年11月11日
長野県産業教育振興会論文入選・表彰式参加
 長野県産業教育振興会主催の生徒研究文・作文に今年度「課題研究」の教科の延長である果樹班の活動として応募しました。本校における応募は最近全くないので、何年ぶりの応募かかわかりません。
 今回は3グループに分かれての研究の成果を応募しました。園芸クリエイト科3年の果樹班員の一瀬さん、石川さんを中心とする「日本ナシにおける凍霜害の克服と品種更新に関する研究」と題する研究文が入選しました。さらに園芸クリエイト科3年の果樹班員の佐々木さん、松本さん、水野さんの「モモ果実品質向上及び早生・晩生品種の品質試験に関する研究」と題する研究文及び園芸クリエイト科3年の果樹班員の後沢君、中瀬君、松尾君、宮島君の「下伊那地方の果樹栽培」の研究文も入選しました。A4サイズ合計30ページにわたる研究文に仕上がりましたが、今年度の入選3点はすばらしい成果でした。日頃の研究成果が現れた一瞬でした。
  11月15日(金)当日は果樹班の研究文にも関わり応募し入選通知を受けた園芸クリエイト科3年の一瀬さんと石川さんが代表して長野市内の「ホテル信濃路」で開かれた表彰式に参加してきました。いただいた賞状は授業内でも披露し記念撮影を行いました。副賞の図書カードは、予想外の金額と感じ、全員が大満足でした。調査研究は地味ですが、結果が現れ大変良い授業となりました。正式には、収穫祭にて全校生徒の前で代表生徒3名が披露されました。
 果樹栽培における課題は校内だけでは解決できません。次年度の研究を視野に、長野県果樹試験場を訪問し研究員の方から現地視察を通じてリンゴ高密植わい化栽培に関してご助言をいただきました。
 農業高校は、商業や工業・家庭と共に産業と密接に関係しております。応募作文に関連した調査・研究を20年ぶり(?)に再開した果樹班は今年度本格的に組織を立ち上げ、研究助成金を申請し、何らかの研究を深めております。

表彰状の授与(ホテル信濃路にて)

表彰状の授与(ホテル信濃路にて)


試験場内リンゴ品質試験の様子を見学

帰路 長野県果樹試験場見学訪問

後日記念撮影 副賞の図書カードを全員受け取り達成感を感じた一瞬
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平成25年10月31日
日本学校農業クラブ連盟 FFJ特級2名合格 新聞社の取材を受ける
本校10年目の快挙!
 日本学校農業クラブ連盟(FFJ)が主催するFFJ検定特級で、2名が合格し伝達披露を地元及び農業専門紙の取材を兼ね行いました。松尾君の「リンゴ高密植わい化栽培に関する研究」と水野さんの「モモ果実品質向上及び早生品種の品質試験に関する研究」が題目です。全国的には26名が合格し、北信越ブロックでは本校の2名だけです。園芸クリエイト科では初めてであり、本校生活科の生徒が10年前に取得して以来の快挙です。果樹班員が2名合格し、久しぶりに活動を再開した果樹班としては一年間で最も良い成果を残しました。

校長室での伝達披露

学校長より手渡される

農業クラブ顧問担当者も出席

取材用に表彰状を持ち記念撮影
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長野県産業教育振興会研究助成金を受けての研究
「格外果実及び加工果樹を用いた家庭でもできる果実加工」
モモジャム及びコンポート作り
 久しぶりに活動を再開した果樹班では、年度始めに長野県産業教育振興会主催の研究助成金に応募し、金額は減らされたものの助成金が支給されました。テーマは「格外果実を利用した家庭でもできる果実加工」です。助成金を使い、食器類や果実加工に必要な材料を事前に揃えました。
 夏期休業中の8月12日(月)午後の時間を利用して取り組みました。「課題研究」の授業の一環であり、また果樹班の活動として、急遽お盆休み直前の材料がそろう日に、連絡し計画を立て都合がついた生徒4名が当日集まりました。
 今回は「なつっこ」品種の格外品を利用した「モモコンポート」・「モモジャム」作りを体験しました。材料の果実は、予冷庫から持ってきてインターネット上で紹介させれいるレシピを参考に、家庭でも作れるという視点で行いました。切った果実は褐変防止の目的で、食塩水に浸しました。白ワインを多めに入れ果肉を煮込みました。煮込む際、砂糖を順次入れました。好みの甘さになり、果肉も柔らかくなった段階で出来上がりです。デジタル糖度計では、糖分30%以上の値を示していました。30分以上煮込んだかもしれません。各生徒味見をしながら楽しいひとときを過ごしました。
 出来上がったものは、450ml貯蔵ビンに入れました。材料の果実はほぼ均等に分けましたが、一人3〜5本程度出来上がりました。糖分含量もジャムほど高くはないので貯蔵ビンを10分程度加熱殺菌しました。
 モモのコンポート作りを終え、次は「モモジャム」作りです。 一人450ml入りビン4本程度作るのに、コンポート作りを終えて取り組んだので夕方5時を過ぎていました。夏期休業中の「格外果実を利用した家庭でもできる果実加工」は、全く休憩時間もなく、大変だと感じる一瞬でした。モモジャムの作り方は基本的にはリンゴジャムと同様です。クエン酸による酸度調整や、糖度を60%程度に高めることにより、モモ果実の持つ独特な香りが漂い、とても楽しく出来ました。色についてはPH調製の値により異なりました。今回は、ミキサーによる粉砕の際ペクチンを加用しましたが、出来上がったものはやや添加が少なくゼリー化が弱かったかもしれません。特にペクチンの加えすぎは堅くなりすぎてしまうので、幾分控えめにペクチンを添加しました。ジャムを普段家庭で食べている生徒にとっては、出来上がったジャムの家庭での試食は面白さもあります。

ジャム用は果実をミキサーにて砕く

コンポート用は砂糖・ワインを入れ煮込む

完成品を瓶に詰めると出来上がり

果樹班として初めての取り組み成功
ブドウジャム作り
 ブドウ無核化(種なし)化について専攻生全員で調査研究を深めています。ブドウ果粒内に種子がないことを利用して、「ブドウジャム」作りに挑戦しました。9月18日(水)2時間の限られた時間内、平コンテナ2杯分のジベレリン2回処理果房の材料を中心に取り組みました。一般にリンゴジャムが果実を利用したジャムとしては有名ですが、ブドウもジャムにすることが可能です。一般に販売されていませんが、出来上がったブドウジャムは高級感があります。やや酸味がきいているので、人によってはリンゴジャムの方を好みます。初めてのブドウジャム作りで慣れていないので、最後は充分煮詰める部分が欠けてしまいましたが、一応完成しました。ブドウそのものをジャムの条件であるゼリー化(※果実中に含まれるペクチンが糖及び有機酸と相互に作用して凝固することをいう。)させるには、加熱により水分を減らさなければなりません。これに時間がかかり、回数を分けて砂糖を加え55%を過ぎた段階で、本当にゼリー化したかどうかを水の入ったコップに煮詰めた液をおとし確認もしなければなりません。今回やや煮詰めが不足しましたが、初めてにしては上出来と考えた方がよいかもしれません。

用意された無核ブドウ

クエン酸を加えPH調整
西洋ナシ及びキウイフルーツのコンポート作り
 10月2日(水)、西洋ナシコンポート作りに向けて事前試作品に挑戦しました。数日前に落果した西洋ナシ品種(ラ・フランス、ジュ・コミュス)の全く商品性がない果実を拾い集め、西洋ナシコンポート作りに励みました。基本的には以前試みたモモコンポートと同様な作り方です。皮をむき芯をとるなどの材料の調整に意外と時間を要しました。煮込みはそれぞれが納得するまで煮込みました。おいしいと感じる時の溶液の糖分含量は、30〜35%でした。煮込んだものは450mlの貯蔵ビンに移しましたが、一人2本程度できました。熱処理をし無事実習が終えられました。
 キウイフルーツ果実そのものがとても好きな班員にとっては、大変興味関心を持たせる内容でした。方法は基本的には西洋ナシのコンポート作りと同じです。手際よく作業を進め無事完成し一人450ml入り貯蔵ビンで3本程度できました。自らが「課題研究」で疑問を感じ果実肥大を植物ホルモン剤で商品性は高めた一方、今回のような商品性のない果実の利用は無駄なく果実を利用する点においては良い教材であったと感じました。

落果及び規格外果実を用意

砂糖を加え加熱

瓶に詰め完成

瓶に詰め西洋ナシのコンポート完成

材料の小玉なキウイフルーツ果実

瓶に詰めキウイフルーツのコンポート完成
 特別に教材費を徴収してリンゴジャム作りを行いました。材料は、落果したり格外の販売できない「紅玉」及び「秋映」品種を用いました。一人2.5kg程度の材料を用意しました。リンゴジャムは、皮をむいた直後に食塩水にすぐに浸けると、褐変が防止され、きれいな黄色になります。また、PH調整の後加熱しますが、今回加熱前にペクチン粉末を加えミキサーにて攪拌させました。加熱後は速やかに60%以上になるように砂糖を加えると、色もきれいでおいしく出来上がります。この三点がリンゴジャム作りのポイントかもしれません。またペクチンを加えるタイミングも早めたので粉末ペクチンが固まってしまう問題点も改善できました。この三点さえ気をつければ450mlビン何本も簡単に作れます。「紅玉」品種を5割程度加えた関係できれいな色に仕上がりました。ペクチンの添加量がそれぞれで異なりましたが、皆上手にできたようです。

リンゴジャム作り

意外と上手い出来上がる
クリの利用 クリご飯と市販クリジャムの試食
 具体的な加工果樹クリを以下のように準備し利用しました。10月9日(水)、2週間余りかけクリを拾い集め予冷庫内の器内で水に漬けていたクリを用いました。包丁・果物ナイフを用いて鬼皮をむき、渋皮をとりました。今回用いたクリ品種は「ポロタン」です。電子レンジを用いれば渋皮も簡単にむける最新品種ですが、旧来の方法で行いました。拾い集めたクリは1時間余りでむけ、良い体験をしました。むいたクリは三等分し冷凍庫内に保存しました。10月25日(金)、かねてから準備し当日を迎えました。職員が用意した野菜類・購入した肉類での豚汁、生徒宅より持ち寄った漬け物、ナシ(品種:「日の出」)、リンゴ(品種:「ぐんま名月」、「アルプス乙女」)を追加し、クリご飯による会食を楽しみました。まるで収穫祭そのものでした。生徒宅から提供された果物は、今後栽植計画をする上での苗木購入の点ではとても参考になりました。
 さらに会食準備に当たり、クリが茨城県が特産です。クリ苗木の販売では日本では極めて有名な「「四万騎(しまき)農園」様販売のクリジャムを市販パンで試食を行いました。クリからジャムができるのも驚きでしたが、とてもおいしく好評でした。こちらで特許をとられており、クリジャムを通じてクリそのもののおいしさを堪能できました。
 クリご飯は、事前にインターネット上から取り寄せた資料を元に、6合の米を3つの炊飯器にて作りました。もち米は、本校アグリサービス科産であり、提供していただきありがとうございました。ミリン・調理用酒を入れたものもありましたが、単純にクリを切りいれたものもありました。もち米とうるち米の割合もかえ炊きあげました。本校果樹研究室は古く、予冷庫内の冷房が影響しブレーカーが飛ぶ事態も突然生じましたが、無事炊きあげられました。6合は農場職員室の先生方にも試食していただきましましたが、残り12合は12名では食べきれない量でした。 

本校栽培「ポロタン」品種の皮むき

栗ご飯を炊きクリの味を堪能
リンゴ「紅玉」品種の利用
外部委託のリンゴジュース及びアップルパイの試食
 具体的にはリンゴ品種の研究です。現在「紅玉」品種のように酸味が強かったり着色が優れる品種を参考に、様々な品種改良が果樹育種機関で行われています。今年12月の苗木購入では、「紅玉」品種を交配親とした「紅(くれない)の夢」品種の栽植が決定しています。果肉が赤く各種生食以外の利用法が大きく果樹カタログや農業専門紙などでは紹介されております。本校果樹班員は、「紅玉」品種入りのリンゴジャム作りに以前挑戦しました。それ以外は施設等の関係でできません。そこで、伊那市内の有名ケーキ店にて特注にてお願いし焼き上げたアップルパイを11月18日(月)試食を行いました。また、「ふじ」品種以外のリンゴジュースの味にも興味関心を持ち、校外の専門業者の方にお願いし搾っていただきました。インスタントコーヒー又は紅茶と共に味わったアップルパイの味は最高でした。合計50個特注にて準備しましたが、余ったものは果樹班員9名が購入し家庭へ持ち帰りました。リンゴジュースは酸味がありおいしいと感じる班員もいました。品種多様化時代に対応したリンゴ品種のあり方と多面的利用を考える学習としては、良い機会となりました。

加工的利用で有名なリンゴ「紅玉」品種


伊那地方の専門菓子店で焼き上げた
アップルパイの試食とリンゴジュースの試飲

リンゴゼリー作り
 今回は身近な寒天粉末と格外リンゴ果実を用いました。具体的には、晩生リンゴ(品種:ふじ)を材料に利用しました。最近は健康食品として寒天が注目を集めており、熱湯に溶かすだけで利用できるものもあります。今回は純粋な寒天粉末と専業農家である果樹班員宅より提供されたリンゴジュースを利用しました。レシピは、農文協発行『食農教育〜地域と子どもの個性を伸ばす〜』2006年9月号に掲載されていた記事を中心に、書籍『寒天で作るデザート&料理』も参考にしました。
 作り方は、まずリンゴの皮と芯を除いて刻みます。料理用白ワインを少量加え、砂糖で形が崩れない程度に煮ます。この煮方は県外某小学校の給食のレシピにも採用されています。煮たリンゴは褐変もなくきれいに仕上がります。煮リンゴをバットにきれいに並べます。今回は甘さをも今までの経験で調整した生徒が多かったです。次はリンゴジュースを計量し、寒天粉末を加え煮沸するまで加熱します。実習は各自で行い、無事手作りリンゴゼリーが完成しました。実際1リットル入りのリンゴジュースを数本利用しましたが、寒天粉末との関係で、800ml計量しました。レシピは参考にはなりますが、記述の奥深い所まで読み取らないとおいしいゼリーになりません。

リンゴゼリー作り

リンゴゼリー完成
クルミの利用
 今回は加工果樹として代表的な鬼グルミの利用です。果物は健康維持には大切です。信濃教育会編の農業学習書「果樹」でも果物の栄養的な価値について記述されています。11月29日(金)、クルミを炒り、包丁で割れ目に沿って割って、千枚通しで実を殻から取り出した鬼グルミを使用しました。五平餅は、南信地方をはじめ愛知県・岐阜県などで古くから五穀豊穣を祈り神様に捧げる意味で作られていました。今回も岐阜県のJAのレシピを参考に作りました。山椒(サンショウ)の実は、使用しませんでした。今回用意した米を4升(6kg)使用しました。前日米をとぎ等の準備を行い、12月13日(金)の早朝、授業開始頃には炊きあがりました。早朝クルミのたれを作り、炊きあがった米をなべに移し、すりこ木でつぶしました。用意した型に入れ、円柱形のものができてくると五平餅作りといった感じがします。冷えた段階で用意した串をさし五平餅の完成です。
 次は授業中に用意した炭火焼きコンロにて焼きます。タレをつけて焼くと一層おいしさが増します。少しこげが入ると、焼きおにぎりのように香ばしさを感じるようです。当日はその場で食べたりしましたが、残ったものは家庭へ持ち帰りました。全体を通じて時間がなかったので、丁寧さはありませんでしたが、参加した果樹班員らは楽しんだようです。

クルミをフライパンにて炒る

千枚通しにて実を取り出す


松川町の専門店にて購入したコンロを使用

タレをたくさんつけ完成
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平成25年5月〜
ガラス室内の整備 カンキツ苗木の植え付け及び管理
 本校果樹園にはガラス室があります。20年以上前に高額な予算にて大規模な修理を行い、果樹班のブルーベリーの繁殖試験を行ったり、ポットで常緑果樹の見本果樹の栽培などを行っていましたが、時の流れと共にかわり昨年までは肥料置き場として使用されていました。5月15日(水)、本格的にガラス室内の片付けを実施しました。枯れたツル性の植物がガラス室内を覆い荒れたままの状態が、無事復活し長時間の灌水にて、息を吹き返したような状態に戻りました。5月29日(水)、地元JAの販売店を通じて取り寄せた早生温州(品種:宮川早生、興津(おきつ)早生)の合計3本を植え付けました。農業鑑定競技用の果樹見本としては見通しがありますが、果たして結実するかは不明ですが教材としての価値は充分あります。灌水等の必要はありますが、かつて多額の予算で修理したガラス室の有効活用を通じて更なる果樹教科の学習が深まればと期待しております。
 11月15日(金)、ガラス室はそのまま熱が出てしまい、このままでは心配です。急遽、かつてのブドウハウスで使用していた残りのビニールを用いて冬季に向けての防寒対策を講じました。具体的には室内の周囲をビニールで覆い、さらに上部も同様にビニールで被覆しました。ガムテープや針金を用いて工夫しながら固定し一応完成しました。これで冬季枯死せずに過ごせるかは疑問ですが、このような取り組みも課題研究的な視点では重要であると考えております。

カンキツ早生品種の植え付け

植え付け後の敷きわらマルチ

11月11日 防寒対策を講じる
平成25年 12月16日
各種苗木の植え付け 校友会関係の予算を中心に苗木を購入
 12月16日(月)、県内外の種苗会社から購入(※実質東北地方の種苗会社3カ所)したモモ苗木17品種を各1本ずつ植えました。主に8月下旬から収穫を迎える晩生品種が主です。ほとんど聞いたことがない品種ばかりで、順調に育つかわかりませんが、すぐに植えられた幼木への高接ぎ更新等の「課題研究」を実施する上では、今回の苗木はとても重要になります。今回の苗木は晩生品種が主ですが、当地方はモモの産地であり、お盆前出荷される品種が主でとても収穫と販売が大変な現状があります。また、現在栽培されている中生品種は風で太枝が折れたり、連作障害(いや地現象)で枯死するなどモモ樹全体不足している実態があります。そのような中、夏期休業中の収穫時期を避け、有利販売できそうな品種群で構成しました。結果がでるのは3〜5年後です。植え付けた果樹班員らはどのようなモモが収穫できるのか数年後に訪れたいと夢を語っている姿がありました。
 さらに12月20日(金)、県内外の種苗会社4社から購入した各種苗木を植え付けました。この日は最初にブドウ品種10品種各1本ずつ植えました。主に欧州系のブドウ品種です。広島県東広島市安芸津町にある農研機構果樹研究所ブドウカキ研究拠点で育成された品種群は、瀬戸内海地方ですが全国各地で栽培試験を行いその結果により発売されている国の研究機関育成品種です。「シャインマスカット」が有名ですが、その他「オリエンタルスター」、「サンヴェルデェ」、「クイーンニーナ」があります。この品種以外、長野県オリジナルな県内栽培限定品種「ナガノパープル」を除けば、山梨県の民間育種家が育種した品種群です。すでに「シィンマスカット」を交配親とするなど、国内の民間育種家の取り組みは極めて早いです。巨峰系のような品種は、「ナガノパープル」ですが、それ以外は今まで栽培していない系統のみであり、栽培難易度は高いかもしれません。しかし、果樹品種はめずらしさが必要です。「課題研究」として今後使用していくにはこれらの新品種はとても役立ちそうです。オウトウ(サクランボ)は山形県が産地です。わい性台木を用いた品種群であり、裂果しにくく赤く着色しおいしい品種ということで、「紅秀峰」、「紅さやか」、「紅さとう(山形美人)」、「夢あかり」4品種を種苗会社側で選んでもらい各2本植え付けました。日本スモモはおいしさ、めずらしさの視点で種苗会社側で選んでもらい、「ハリウッド」、「ハニーハート」、「ハニーローザ」、「李王」、「秋姫」の各1本を植え付けました。西洋スモモ(プルーン)は、栽培しやすさ、豊産性の視点で古い品種である「スイートサンプルーン」を5本、「プレジデント」、「マジョリース」を各1本植え付けました。

モモ有望品種の植え付け

ナシ晩生品種の植え付け

ブドウ有望品種の植え付け後の防寒対策

オウトウ(俗称:サクランボ)有望品種の植え付け

モモ有望品種の植え付けを終えて 果樹班員記念撮影
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平成25年 9月9日
長野県学校科学教育奨励基金を受けての研究
ブドウ 無核化(種なし)に関する研究 品質試験
 この時期ブドウ研究の最終を迎えました。各試験は最終的には品質試験にて判断します。また樹の成長の違いは硝酸態窒素量にも違いが見られるのではないかと仮説をたてました。旧来の栽培法は新梢が伸びない長梢せん定法で栽培されています。中梢せん定法の「ナガノパープル」品種などと違いがみられないかを測定しました。なおこの試験は次年度に向けて、本格的な無核(種なし)栽培に向けての移行的な試験です。研究助成金で購入した硝酸態窒素分析機器を用いての試行を夏期休業中の8月8日(木)に行い、8月30日(金)に確立したその方法にて4品種において測定を実施しました。また成熟期の判定として、新梢調査を行い、登熟度合いを調査しました。
 「巨峰」品種が成熟期に達しました。旧来の有核(種あり)栽培、ジベレリン1回処理法、ジベレリン2回処理法の3処理区における品質試験を9月6日(金)に実施しました。専攻生がそれぞれ手分けし、デジタルばかりにて、果房重を測定、果房の大きさを測定、上部・下部それぞれ3粒を取り出し、それらの果粒の大きさをデジタルノギスにて測定、各果粒のデジタル糖度計での測定、カッターにて縦割りにて種子の有無の調査、最後にPHメータにて上部・下部毎のPH測定です。これらデータを記録する記録者1名にて全員で30果房弱を調査しました。
 9月9日(月)関係者の第2回取材を受けました。前週で確認した品質試験の再現ですが、各所にインタビュー等入り専攻生9名が全員で取り組んだ半日でした。「巨峰」ブドウにおける有核(種あり)と無核(種なし)に関して、味・食べやすさ等の評価も入れ充実したひとときを過ぎました。
 デジタル糖度計の試料の取り方等の改善の必要性もあり、この時使用した登熟枝から採取したブドウ果房は9月11日(水)再度品質試験を行い公式データとして活用する予定でおります。

ブドウ果房の収穫

ブドウ果房の収穫

ブドウ果房の大きさ調査

無核(種なし)と有核(種あり)での商品性の比較

班員全員で実施した品質試験

硝酸態窒素含量の分析
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平成25年 11月9日・10日
第59回稲丘祭 園芸クリエイト科 学科展で発表
 本校の稲丘祭は、20年以上前から学科毎の展示を実施しております。学科展の前は各班の活動紹介が中心でしたが、大きく視点をかえ今日に至っております。平成25年度の第59回稲丘祭は、11月9日(土)、10日(日)の2日間が一般公開でしたが、二日間で1600名余りの方が来校するなどとても盛況でした。
 園芸クリエイト科では、実質3年生が中心になりましたが、各展示会場にて充実した展示や実演等を行い、来校者の皆さんに日頃の学習内容を見ていただく良い機会となりました。果樹専攻3年生(実質果樹班員)は、2日目にアップルパイの販売を実施しましたが、それ以外は、図柄入りリンゴの展示や大きなA3サイズの写真で振り返る学習活動の紹介を実施しました。

11月8日 学科展示 果樹関係コーナー完成

一般公開当日

一般公開当日

展示された図柄入りリンゴ 下農の文字と校章が浮き上がって見える

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