食品化学科NEWS
No.015 グラム染色
  7月中旬
 微生物の授業にもなれてきたかな?、2年生。
本日は、微生物利用の時間で、グラム染色を行いました。


今回行う実験は、色素の抜け方の差から細胞壁の厚みで菌を分類する実験です。
以前行った「手指の細菌調査」で培養できた菌を分類します。


まずは、白金耳を火炎滅菌します。
十分冷ましてから、次の操作にうつりましょう。


まず、スライドガラスに滅菌水を1滴垂らします。
分離したコロニーから、菌を1白金耳釣菌し、滅菌水に懸濁します。


懸濁水を、遠火で乾燥させます。
乾いた後、直火に軽く通し菌を固定します。


十分にガラスが冷めたら、クリスタルバイオレットを数滴垂らします。

 
次に、ヨード液を垂らし、1分間待ちます。
クリスタルバイオレットのロザリン色素+ヨードで非常に固着しやすい色素になります。



色素液をペーパーで拭き取り、アルコールで30秒洗います。
細胞壁のうすい菌は細胞壁が破損し、アルコールで色素が流れ出てしまいます。

 

赤色のサフラニン色素を垂らし、数分待ちます。
この後、スライドガラス裏から流水で色素を流します。
 
 
染色が終わったら、顕微鏡で観察を行います。
菌体が紫色に染まっていたら、グラム陽性菌(細胞壁が厚い)、
菌体が赤色に染まっていたら、グラム陰性菌(細胞壁が薄い)となります。

 
複雑な操作でしたが、菌の構造について知れたのではないでしょうか。
菌についてもっと深くまで知れるといいですね。