塩尻志学館高校 校歌 | ||||
釈 迢空 作詞 平井康三郎 作曲 | ||||
一、 | ||||
朝目よし 桔梗ヶ原 日本のふところと とりよろふ 青垣や よき光 山に満ち 野にあふれ 里に照る あゝとよみ来る ものの音 あたらしき 知識のひびき |
朝の眺めが素晴らしい桔梗ヶ原よ ここは日本の国にあって 山に囲まれたところで ととのっている周囲の青々とした山々よ 美しい光はこれらの山々に満ち 野にもいっぱいに溢れ里にも照り輝いている ああ この中をどこからともなく鳴り響いてくるものの音よ それこそ 次の時代を築きあげる新しい知識の響きなのだ |
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二、 | ||||
水無月の 真昼の峰 厳冬の雪を戴す わが生の きびしさは 風物に 劣らねど 毅くして 嫻雅なる あゝ学問の 空ひろく ゆたかなる 心ひらかむ |
夏の真昼の厳しい暑さの中に高くそびえている峰々よ それは 厳しい冬そのままの雪をのせて立っている 我々の人生における厳しさは このような自然の姿に比べて劣るものではないけれども 我々は強い意志と しなやかな心を持っている ああ 学問の世界は、頭上の空のように広々としていて限りないもので 我々は厳しい人生に耐えることができるように、この学問を身につけ、豊かな人間らしい心をひらいてゆこう |
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三、 | ||||
夕煙 立ち分かるゝ 北信濃 諏訪 木曽路 多岐にして 濃き文化 かくしつゝ 興りきぬ 近代の 青年の あゝいちじるく よき歴史 はぐくまむ 我等が胸に |
夕方立ち上る家々の煙はあちこちへ分かれて行くことだ 北信濃や、諏訪や、木曽路など 多方面に分かれている香り高い文化は このようにしながらおこってきたのだ この文化を受け継いでゆく現代の青年は ああ、非常に優れている伝統に輝くこの歴史を 一層立派なものに育ててゆこう、我々の心の中に |