校長挨拶
本校は今年度110周年の節目を迎える県下において、有数の伝統校であり、中信地区公立高校で唯一の商業科を設置している学校です。創立以来12,650名の卒業生を輩出しており、卒業生は、安曇野市はもとより県内、日本全国で活躍されております。この伝統を引き継ぎ、次の世代を牽引できるような人材となれるように努力を積んでほしいと願っています。
本校では、普通科目で基礎学力を養うとともに、高校生でありながら、ビジネスを学ぶことができます。その内容も単にビジネスのHowToを学ぶだけではなく、『ビジネスを探究する学校』であります。本校は、長野県下で先駆けて、昨年度からビジネスを探究するプログラムを実施しております。そのビジネスを探究するとは、どのような学習をするのでしょう。
そこで一つお題を出します。「1個100円で販売している長野県産のリンゴを1個500円で売るには、どうすれば良いと思いますか?」そんなの厳しい、無理と思うかもしれません。しかし、ビジネスを探究していくとそれが無理でなくなるのです。では、どうすれば、 例えば、ネーミングである「長野県産リンゴ」を「安曇野農家の愛情込めたリンゴ」にしてみるとか。リンゴに焼き印で「幸」という字を書いてみるとか。リンゴのポスターを作成し、そのイメージキャラクターとしてハリウッドスターに出演もらうとか。もっと宣伝を強化してみては、などです。このようにすることでリンゴに付加価値が付き、100円のリンゴが500円のリンゴに代わる可能性があります。ただ、これを実行するには楽ではありません。そのために、ビジネスを探究し、知識・技術・能力を身に付けるのです。今年度より、本校はそれらの力を養うことができる「会計・ビジネス探究コース」「地域・ビジネス探究コース」「デジタル・ビジネス探究コース」の3つのコース制を導入し、新しい学びをスタートしております。
本校で学ぶことで、このビジネスを探究する力が身につけ、地域社会に貢献できる人材となってほしいと願っています。そのために、われわれ教職員一同、精一杯高校生活や学びを支え、応援してまいります。
令和6年4月 長野県穂高商業高等学校 校長 三宅 浩一