ご挨拶

校長  今 井 義 明

松本深志高校のホームページを開いていただき、ありがとうございます。

明治九年に創立された本校は、今年度創立144年を迎える、長野県の県立高校の中でも最も古い歴史と伝統を誇る高校です。自主・自立を掲げる「自治の精神」の下、学力養成、個性伸長、人間形成を基本方針として、独自の教育活動を展開し、多くの卒業生が社会の様々な分野で幅広く活躍をしています。

教育目標は、「自主的で、確かな思考力とたくましい行動力を備えた、心豊かな人間」の育成であり、現在も、全校生徒が、互いに切磋琢磨して勉学に励み、生徒会活動やクラブ活動を通じて心を磨き、身を鍛え、相互に信頼しあいながら、豊かな学校生活を送っています。

初代校長小林有也先生が遺訓として残された以下の「御三訓」は、多感な青春期を生きる深志生の心の支えとして今に伝えられています。

 

  1.諸子はあくまでも精神的に勉強せよ

  2.而して大に身体の強健を計れ

  3.決して現代の悪風潮に染み堕落するが如き事のあるべからず

 

本校正門を入ると、まず、その小林有也先生の胸像が来校者を優しく迎えてくれます。そして、独特のスクラッチタイルを身にまとい、昭和10年の落成当時の趣をそのまま残し、平成14年に国の登録有形文化財に指定された第1棟が、その荘厳な佇まいを見せて聳えています。また、平成11年には、明るく近代的な第2棟・第3棟が完成し、本校の生徒たちは大変恵まれた教育施設と環境の中で、日々の高校生活を送っています。

今、世界は混沌としています。新型コロナウイルス感染症の拡大など、先行き不透明な課題が国境を越えて次々に発生しています。こうした時代を生きていくには、そして難解な課題を解決していくには、自分の頭で、そして、自分の言葉で、考え続けることがとても大事になります。自分たちの課題を、自分たちの頭で考えて、自分たちで解決していく。この深志の教育活動に通底している自治の精神を通して、これからの時代に必要となる力を育んでいってくれればと願っています。授業だけでなく、本校の学校風土の中に蓄えられている全てのメッセージを全身でしっかりと受け止められるように、教職員も全力で生徒を支援して参りたいと思っておりますので、今後とも本校へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。