食品化学科 NEWS
No.016 米麹の糖化力
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9月
前回の微生物利用では、米麹の液化力を測定しました。
今回は、糖化力を測定します。
 糖化力とは麹菌の産出する酵素の持つ、でんぷんをグルコース、マルトースまで分解する力のことです。
前回は、でんぷんが分解されていることだけしかわかりませんでしたが、今回は、実際にどのくらいの量が糖まで分解されているかを知ることができます。

まず、2%でんぷん溶液を20ml三角フラスコに採取します。
その後、pH4.8 酢酸緩衝液を2ml加えます。
これを50℃のウォーターバスで5分間加温します。 

この間に、酵素液のろ過を行います。
前回、液化力の測定のさいに使用した酵素液を用いました。 

酵素液をでんぷん溶液に2ml加え、振とうしながら30分間加温します。 
 


この試料を、ソモギー変法を用いてグルコース量として定量を行います。
定量が終わった後は計算を行い、測定したグルコース量と元のでんぷん量から糖化率を求めます。 
 今回の実験を通じて、米麹の持つ酵素の働きについて理解が進みましたね。