サイエンスプログラム
「国立極地研究所訪問」の報告


<第2回中高南極北極オープンフォーラム>
優秀賞「星の明るさと大気の状態」天文気象部2年生 酒井竜太郎(代表)
ペンギン賞「日本生まれのペンギンによる南極生活」天文気象部1年生 田中香奈
講 師

国立極地研究所 極域研究資源センター
 教授  渋谷 和雄 先生

場 所 国立極地研究所(東京都板橋区)
期 日 平成17年12月17日(土)〜18日(日)
対 象 2年S講座2名、天文気象部3名
内 容 <第2回中高南極北極オープンフォーラム>12月17日(土)
・天文気象部2年生酒井竜太郎(代表)の「星の明るさと大気の状態」が優秀賞となり表彰式のあと口頭発表及び質問・討議が行われた。
 天文気象部らしく星を観察することで地球を取り巻く大気層の厚さなどを調べる。統一条件を決めて直視、望遠鏡、写真撮影を行うもの。星の見え方を環境指標に利用するという着眼点が優れている。定量的な観測が容易になれば、実現性の高いテーマと評価された。
・天文気象部1年生田中香奈の「日本生まれのペンギンによる南極生活」がペンギン賞となった。表彰式後にポスターセッションを行い、学生や参加者と情報交換をした。
・南極北極研究の最前線として施設内部の見学・研修をした。実験室では隕石の成分分析装置を見学。低温室では-40℃の部屋での説明を受けた。
<極地研究における講義>12月18日(日)
・雪や氷を除いた高度についてはレーザー高度計により1cmの精度で測定ができる。
・氷の厚さは昔は人工地震で反射して返るまでの時間で測定していたが、現在はアイスレーダーで計測している。高さは10〜20mで東側はほとんど海である。
・大気の汚れ方は季節によって違い南極は12月〜2月が汚い。
・南極は日本の約40倍の広さである。ここで発見された隕石は16500個におよぶ。
・南極の空気層は薄くゆらぎが少ない。このため、平均980hpaである。
・南極ではアースが取れないため、静電気が深刻な問題である。
・南極表面に作られた氷は20万年後には下降して大陸周辺に再び現れる。
・オーロラオーバルの中心は地磁気のN極の地点となるため大陸の外になる。
講師の先生から ・極地では試料を取るということが数人で実施するメリットではないか。
・極地で計測や実験を行う場合、必ず違う場所で実際やってみることと、同一条件にするにはどうすべきかを考えておかないといけない。
感 想 ・極地に対する他校の姿勢が少し分かった。
・積もった雪が移動することと隕石の発見場所との因果関係が面白かった。
・様々な立場の方のご意見を詳しく聞けて大変勉強になった。
・発表後の質問に上手く答えられなかった。より深く実験・考察をすべきだと思った。
・中高生の発表と座談会で指摘された内容を見直し、もっと実験を深めていきたい。
・南極の氷はきれいだった。クラブのみんなにみせてあげたかった。

<physicsのトップへ戻る>  <sshのトップへ戻る>  <トップへ戻る>