セイコーエプソンとの物理連携講座
「ムッシュと遊ぼう!!!マイクロロボット」の報告


■ 物理の連携講座「ムッシュと遊ぼう!!!マイクロロボット」が行われました。詳細は以下の通りです。

講 師

セイコーエプソン株式会社
 宮澤 修 先生

テーマ

マイクロロボット ※マイクロロボットの詳細についてはこちらから
 
最近は多くのロボットが登場していますが、エプソンのマイクロロボットは時計やプリンタなど精密機械の技術を活かした世界最小のロボットです。講師の宮澤修先生はこれらのマイクロロボットの生みの親です。NHKの番組に出演したり、工業メッセなどに出品されたのを見たことがありませんか。

場 所  本校物理教室(北校舎3F)
期 日 平成17年12月10日(土) 13時〜15時
対 象 1,2年希望者 14名
内 容 1.マイクロロボット紹介
・毎週土曜日夜テレビ放送のEPSON提供番組のコマーシャルで登場中
・小さいことのメリット…人に当たっても安全、かわいい
2.ムッシュ
・ムッシュファミリー
  ムッシュ(1993年)…ギネスブック公認世界最小ロボット
  ニーニョ(1994年)…体積をさらに半分の1cc
  リコルド(1995年)…運動を記憶
  ルビー(1995年)…気まぐれに運動
・小型化する技術
 時計の部品を転用する
 一つの部品に多くの機能をもたせる(車輪がバネになっていてサスペンションの働きもし踏んでも壊れないなど)
 組み立てやすくする(部品を重ねてボディーに押し込む構造)
・生き物らしさを表現
 ボディーを銀製に(手入れをしないと黒くなる)
 たどたどしい動き
・商品としての価値
 主な購入者は中高年男性
3.ムッシュU-P
・2003年4月に横浜で開かれたROBODEX2003に出展
・パソコンから無線で制御するため大型化(ムッシュの2倍)
・インクジェットプリンタのヘッドに用いられる技術を応用した超音波モーターで駆動
・バレエ振付家の振付通りにプログラムして12匹で踊るロボットシアターを発表
4.マイクロフライングロボット
・ムッシュの無念
 パワーがない、平面上の動きしかできない、実用性
 空を飛べれば!
 しかし小さいものは速く制御しなくてはならないところが難しい
 制御は千葉大学、飛行は東京大学の研究室と連携
・2004年8月に東京で開かれた先端技術フェアに出展
・世界最高のパワーウェイトレシオをもつ超音波モーターで二重反転
・独自開発のジャイロセンサーやCPU、ポリマーリチウム電池などにより飛行可能なまでに軽量化(12g)
・リニア超音波モーターを2方向に配置し、重心を移動させることによって姿勢や飛行方向を調整
・自律飛行可能
・空中からの画像を地上に送信
5.マイクロフライングロボットの活用
・小さくて飛べることを利用(力の要らないこと)
 情報は重さ0でも価値は無限大
 群れで利用(空間スクリーン、人工雲、温暖化対策など)
・ホビー(ソフトウェアが大切)
・レスキュー
 企業ではなく公共団体の主導が必要
6.更なる夢
・大が小を兼ねるのではなく、小が大を超える価値の開発
・小さいことの利点(生かすにはパワーが必要)
・メカトンボが目標
 オニヤンマの大きさや強さがあれば風にも強いし滑空できる
生徒の様子  解説に動画が多用され、、大変わかりやすかった。ムッシュを動かして楽しんでいた。マイクロフライングロボットが飛ぶところを直に見たいと思ったようだ。マイクロロボットの技術や凄さ、自分の夢を形にしたことに感心していた。

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