信州大学によるSSH連携講座
「万華鏡の世界」の報告


■ 数学の連携授業「万華鏡の世界」が行われました、詳細は以下のとおりです。

講 師 信州大学 理学部 数理・自然情報科学科
 神谷 久夫 先生
テーマ 「万華鏡の数理」
場 所 長野県諏訪清陵高等学校 会議室
期 日

1月28日(土) 13:00〜15:00

対 象 1年生希望者(27名)
概 要

1.鏡、2面鏡
光の性質『最短距離』
鏡の中に鏡を写す。
 2枚の鏡のなす角度:一般に180°をx等分した角度におくと、鏡の中に鏡に実物も含めてx個ずつ、同じ向きと逆向きで2x個見える。対称で、きれいにつながって見える。
 このような角度は、90°,60°,45°,36°,30°…
3枚の鏡を、どの2つの鏡をとっても、2面鏡のようにきれいにつながって見えるようにする。
 2つの鏡のなす角度が180°/xであることが必要。
2.3角柱の万華鏡
 3角柱の万華鏡が、きれいに見えるためには、(180°/x)+(180°/y)+(180°/z)=180°(x,y,zは自然数)でなければならない。
 すなわち、「(1/x)+(1/y)+(1/z)=1を満たす自然数x,y,zの組み合わせは何か」
このような自然数の組は、(2,3,6)、(2,4,4)、(3,3,3)の3組しかなく、
よって、(90°,60°,30°)、(90°,45°,45°)、(60°,60°,60°)となる。
 扇形のパネルの組み合わせでも確認できる。
3.三角錐の万華鏡
 三角錐型の万華鏡はどうなっているのか。
鏡の配置が(180°/x)+(180°/y)+(180°/z)>180°すなわち、「(1/x)+(1/y)+(1/z)>1」

生徒の様子  最初に、神谷先生自作の、いろいろな形の万華鏡を見せていただき、興味を持って取り組めたのではないか。代数的な解析は、やや理解しづらい面もあったが、何気ない万華鏡の美しさや奥にひそむ数理に触れることができ、感動した様子であった。

 <SSHトップへ戻る>     <TOPへ戻る>