「どれくらい遠くから、毎年来てくれるのかと思って。」

 5/22(月)に、宮城県石巻市の
阿部慶吾さん・のぶ子さんご夫妻が来校されました。

 松川高校生徒会は、東日本大震災後、宮城県石巻市の
避難所に咲いていたペチュニアの花の種を採種し、
その苗を松川町の方々と一緒に育て、
石巻の小学校、高校、仮設住宅等へお届けするという
交流を平成24年から毎年続けています。

阿部さんご夫妻は、石巻でいつも松川高校を迎えてくださる方ですが、
今回は「お礼が言いたい」と、2泊3日で松川町を訪れてくれました。
「どれくらい遠くから、毎年来てくれるのかと思って。」

 阿部慶吾さんは、
震災の避難所になった湊小学校で調整責任者として、
1400人の避難者の皆さんを一人の犠牲者を出すことなく、
運営を全うされました。
(それは『石巻市立湊小学校避難所』という
ドキュメンタリー映画になりました。)
当時の様子を、少しだけお話ししてくれましたが、
とてもとても言葉につくせるものではないのでしょうが
そのお言葉のひとつずつは、胸の隅々に沁み渡るものでした。

 「これ、ずっと持っているんですよ」と見せてもらったのは、
いくつにも折りたたまれた、
平成24年度の生徒会長が石巻に送った手紙でした。
震災後の被災地に何かしたいという思い、
それは「花」を届けることで笑顔になってもらいたいということ、
それについて被災地の皆さんはどんなご感想を持たれるか、
が、訥々と、率直に、鮮烈に、書かれていました。
なかでも、
「一方的に花を届け、そのあと(中略)被災地の方々の手を煩わせることは
避けたいと考えています。」
という一文は、当時の生徒会は、本当にいろいろと考えたんだなと
思わされました。

 写真はボランティア部が阿部さん夫妻にごあいさつをしているところです。
また今年の6月9日~11日に、宮城県・福島県におじゃまします。
支援ではなく、交流。が合言葉です。

2017年05月29日