学校長より

     本校は諏訪の東、二葉ヶ丘の高台に位置し、玄関脇にそびえ立つ本校を守護するかのような3本のヒマラヤスギをはじめ多くの緑豊かな木々に囲まれ、小鳥たちの優しい歌声に包まれ、諏訪の町並みや諏訪湖が一望できる豊かな自然に恵まれたすばらしい環境の中にあります。さらに、長い歴史をしのばせる「すこやか」像やステンドグラス「飛翔」に見守られ、生徒たちは向学心を高めるとともに、明るく伸びやかに学校生活を送っています。

 本校の学校目標は「自主・努力・感謝」です。生徒たちは質の高い学び、活気あふれる部活動、自ら作り上げる生徒会活動に励み、この目標実現をめざしています。また、本校には校則はなく、生徒自らが決めた「私たちの約束」により自ら己を律しています。

 本校は明治41年、上諏訪町立諏訪高等女学校として高島尋常高等小学校に併設されました。初代岩垂今朝吉校長は女子中等教育の確立・発展に力を注ぎ、勤勉を第一に、不撓不屈の精神と質実剛健の精神を尊ぶ校風の確立に努められました。
 二代校長三村安治も勤勉と質素に裏打ちされた自由と個性尊重を教育理念とし、また、29歳という若さで三代校長となったアララギ派の歌人、土屋文明も知育を重視し、厳格主義の中にも個性を大切にしました。教師陣におきましても、国語教育に尽力された大村はまをはじめ、優れた教師に溢れていました。勉学に対する厳しさは、教えるものも学ぶものもすべてが共有した本校の伝統の一つであり、こうした教育環境の中から日本を代表する優れた人材があまた輩出されています。
 爾来、幾多の変遷を経ながら、長野県の中でも女子教育の中心校として発展を続けてきましたが、昭和62年に男女共学となり、現在に至っています。卒業生は二万数千人を数え、平成29年に創立百十周年を迎えた歴史と伝統を誇る学校であります。

 今後とも、学習活動や部活動・生徒会活動を通じて、本校の建学精神でもある、人としての教養や良識を育む不変の精神と自ら主体的に責任をもって行動できる自主的精神の一層の高揚を図るとともに、生徒、保護者、同窓生、そして地域の皆様の期待に応えるべく、教職員一丸となって魅力ある学校づくりを推進する所存です。一層のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

諏訪二葉高等学校学校長 守屋 郁男